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 新ガイドライン ちょっと待ってんか!

大阪府民のつどい開催

安保条約解消し平和外交を

野田英二郎氏が講演


 十月二十八日、大阪市内で「ちょっと待ってんか!新ガイドライン 大阪府民の集い」(主催は自主・平和・民主のための広範な国民連合・大阪)が開催された。
 集いでは、野田英二郎氏(日中友好会館副会長、元駐インド大使)、冠木克彦氏(弁護士)の講演の後、会場からの発言が行われた。
 野田氏は、「朝鮮半島、台湾問題とも軍事的脅威とはなりにくい。ことさら危機をあおり、日米安保を強化する背景には、米国の戦略がある。米国自身、『自国の利益のため』と言っている。新ガイドラインはアジア諸国に不信感を与えているが、基本的には米中関係は最後には妥協する関係。その時に日本がこうむるダメージははかりしれない。日本は、日中平和友好条約で確認した『ひとつの中国』の立場について、米国に説明し、両国の対立をやわらげる役割を果たすべきだ」と述べ、わが国の外交の基本方針として、日米安保条約を解消し、自立、平和外交をすすめるべきだと指摘した。
 また、日中間に存在する歴史認識問題、日本の米軍基地の解決を訴えた。
 冠木氏は、「新ガイドラインは、直訳すれば戦争マニュアル。あいば野演習場への米軍の移動に関空を使用するなど、実際の準備がすすんでいる。『協力』の中身には、物品の提供だけでなく、『役務』の提供がありこれが恐ろしい。罰則を設ける、設けないといっているが、労働者にとって会社の方針にさからうことは困難だ。新ガイドラインをすすめる日本側の理由として、海外の財産を守ってもらいたいとの大企業の要求がある」と述べ、新ガイドラインの危険さをわかりやすく訴えた。
 参加者からは活発な質問があいつぎ、閉会時間まぎわまで討論が続いた。
 最後に、全日建連帯労組近畿地本執行委員長の吉田伸氏が主催者を代表してあいさつを行った後、「アピール 新ガイドラインと関連法案に反対の声をあげよう」を参加者全員で確認し、閉会した。 


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