970915


空母寄港化・ガイドライン反対の闘い

横須賀、小樽、佐世保


 米海軍基地がある横須賀では九月十一日、「空母横須賀母港撤回、ガイドライン見直し反対県民集会」が開かれた。神奈川平和運動センターと横須賀地区労の主催で、教組、自治労、全逓などの労働者約四千三百人が結集した。この日、原子力空母ニミッツが二十日頃に入港することが正式発表され、緊迫したふん囲気のなかでの集会となった。
 集会では、宇野峰雪・平和運動センター代表が「インディペンデンス母港化以来六年になるが、こういう状態を打ち壊さなければならない。新たなガイドライン見直しは、いつでも戦争に突入できる体制をつくることにある。ニミッツの寄港には、再び集会をもって反対していく」と決意を述べた。全国基地問題ネットワークの菅谷八重子氏は「急速に日本は軍事大国の道を進んでいる。基地をみれば、日本は戦後五十年米国の植民地の状態だ。子孫のために、平和への不安をこれ以上増幅させてはならない」と訴えた。
 山梨・北富士演習場における実弾演習反対闘争の代表、厚木基地爆音防止訴訟団、浦郷弾薬庫の劣化ウラン弾を追及している地元NEPAの会などが、報告や決意表明を次々に行った。
 集会後、参加者はデモ行進を行い、基地ゲート前で「米軍は横須賀から出ていけ」「ガイドラインの見直し反対」などとシュプレヒコールを上げた。



 小樽ではインディペンデンスが入港した九月五日早朝から、ふ頭周辺や海上で抗議行動があいついで行われた。
 六時半からは、臨海公園で小樽平和運動センターが約五百人の抗議集会を開始。七時半から、道平和運動センター主催の約二千三百人の全道抗議集会が開かれ、「インディペンデンスは入港するな」などと叫びながら、ふ頭まで一・五キロをデモ行進した。集会で、古川隆之センター代表は、「空母入港は、ガイドライン見直しに向けた既成事実作りである」と日米政府を糾弾した。海上では、横須賀市民運動の団体がゴムボート三隻で、デモを行った。
 一方、矢臼別演習場で実弾演習を行う米海兵隊が到着した中標津空港周辺では七日、釧根平和運動センターが約二百五十人で抗議集会を開催。これには、沖縄平和運動センターから派遣された十数人の労働者も参加した。演習用のりゅう弾砲の陸揚げなど初めて米軍に使用された根室・花咲港でも十一日、抗議行動が行われた。



 空母コンステレーションの寄港を前に九月七日、「来るな米空母、許さない!ガイドライン見直し・有事立法県民集会」が佐世保・松浦公園で開かれた。県平和・運動センターと佐世保地区労の主催によるもので、県内、九州から約千人が集まり、集会後、米海軍佐世保基地までデモ行進した。
 集会宣言は、空母寄港とガイドライン見直しに反対し、「日中国交回復二十五周年の意義を踏まえ、あくまでも憲法の平和主義を貫き、『対話と協調にもとづく安全保障』『基地のない二十一世紀』をめざして、アジア諸国及び全国の平和を求める人びとと連帯して前進する」と結んでいる。

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