97新春旗開き 来賓あいさつ


槙枝元文 氏

(自主・平和・民主のための広範な国民連合
全国代表世話人) 

政党の見極め問われる労組


 大隈議長の話、佐久川先生の沖縄の報告等々じっくりと聞かせていただき、充実した時間を過ごしたことに感謝します。また、労働党の皆さんが広範な国民連合の活動にご協力いただいていることに感謝申し上げます。

 日本の現状は、政治的にも経済的にも大きな危機ではないかと思います。

 政治の面では、野党がすべて根無し草のように見えて仕方がありません。新進党にしても他の党にしても、やはり財界から肥料をもらっているようで根っこは一つではないかと思います。

 労働界は、旧同盟系は新進党支持、前の総評系は民主党とどれか一つの政党を支持する風習だけは残しています。労働組合は、政党支持は自由にして労働者の良識に待つ方が、組織を守るためにも、要求を実現していくためにも得ではないかと考えています。へたに新進党や民主党を支持するから、根っこが同じ自民党に敵視されてはいかんというので、NTTの分割、郵政関係が民営化になった時のことを考えて、自民党までも支持しなければならないという、矛盾した状況が生まれてくるのではないか。

 労働組合の皆さんは、第三極というか、同じ根っこでない勤労者の政党はどれかと、つくりあげるか、見極めるまではじっくりしていた方がよいのではないか、というのが私の偽らざる心境です。

 もう一つ、日本は長い間経済大国だといってやってきましたが、株はどんどん下がる、円がどんどん安くなっていく状況です。従来なら、ニューヨークの株が上がれば日本の株も上がるという、常に米国に追随していたのが逆の現象が起こっています。今までなかったことです。

 日本の経済が四百四十兆円にもおよぶ財政赤字を抱えていて、これで米国の財布役を続けられるのかどうか。続けられなくなった時に、これからの日米関係はどうなるのか、安保はどうなるのか、というところにいずれたどり着かざるを得ないのではないか。

 今年は引き続いて沖縄の闘争、国民連合としても皆さんと共にやっていきたい。基地の縮小撤去を求める闘いは、スローガンに掲げるかどうかは別として、即これは安保廃棄に向かっての闘いです。

 そういう認識のもとに今年一年も頑張ります。


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