97新春旗開き 来賓あいさつ


北裏昌興 氏

(全国金属機械労組委員長)

組織統一で運動にカツを入れる−−大手の横暴許さず闘う


 新年おめでとうございます。昨年委員長に就任いたしまして、一年少したったところです。ひき続き皆さんにご指導をいただきたいと思います。

 私たちは六年ほど前からゼンキン連合と金属機械の統一について、協議を続けてまいりました。そして、九九年二月には完全な単一組織を結成することを決定いたしました。

 私ども機械金属分野の現状をみますと、大手と中小の大きな格差問題が存在しています。賃金水準は約七割台、一時金も六割くらいの格差があります。退職一時金、さらには福利厚生費といったものを含めて考えますと、大手企業と中小の格差というのは約五割台ではないかとみています。

 一九八五年のプラザ合意以降の急激な円高のなかで、日本の製造業の多くが海外へ拠点を移しました。それによって、中小企業が切り捨てられて倒産し、廃業していったわけです。運よく切り捨てられなくて残った企業でも、二〇%、三〇%という値引きを要求される。まさに大手の横暴という以外にいいようがない。

 これらを是正するためには、労働者が結束して改善していく闘いを組む必要がある。組織を統一して、社会的な発言力を強化する必要がある。そういう思いで両組織が合意をしたというのが実態です。ちなみに、組織を統合しますと六十万人の規模になるとみています。

 また、両組織の統一について政治的な側面からみてみますと、かつての旧総評系産別と旧同盟系産別の合同がなされるわけで、少なくとも現在労働者の力がバラバラに分散している労働界になんらかのインパクトを与えるではないか。今闘う力が弱くなっているわけですが、そういったところにカツを入れるといった意味からも、頑張っていきたいと思っているところです。

 今年も皆さま方の組織にとりまして、大きな飛躍の年になりますよう心よりご祈念申し上げ連帯のあいさつにかえさせていただきます。


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