20011125

米国は戦争と干渉やめよ
歯止めない政治・軍事大国化の道

自衛隊派兵拡大、PKFを許すな


 小泉政権は十一月十六日、米軍のアフガニスタン攻撃を支援するための、自衛隊派兵基本計画を定め、二十日に正式に発動した。派兵規模は、自衛艦七隻、自衛隊機八機、人数は千六百人。
 さらに小泉政権は二十日、国連平和維持軍(PKF)本体業務の凍結解除を閣議決定した。
 米国は、国際的非難を浴びながら、アフガニスタンに軍事攻撃を加え、タリバン政権の転覆をはかってきた。小泉政権は、最初から米国に協力し、自衛隊の派遣に踏み切った。そしてこんにち、米国と結託して「タリバン後」の政権を画策している。「アフガン復興支援高級事務レベル会議」を開催するなど、小泉首相は、米国に追随しつつ、政治軍事大国化への道を突き進む危険な本質をますます露骨にしている。
 自主的でアジアとの平和・共生こそがわが国の進路である。
 全国各地で、米国の戦争、自衛隊派兵に反対する闘いが巻き起こっている。さらに広範な国民は連携して闘おう。
 国会での政治はあてにならない。とりわけ民主党は、自衛隊派兵に熱心で、小泉政権の後押しをして労働者階級をだまし続けている。
 共産党は、国連によるアフガンへの攻撃を主張し、テロ関連法の一部にも賛成するなど、腐敗、堕落ぶりをさらしている。
 米国のアフガンへの戦争と干渉をやめさせよう。小泉政権の対米追随、自衛隊増派を許さず、干渉反対、安保破棄、米軍基地撤去の闘いを前進させよう。労働者階級の闘いは、運動発展の大きなカギである。

神奈川 厚木基地撤去求め5000人が行動
沖縄、韓国からも参加、連帯示す


 米軍基地撤去を求める集会とデモが十一月十八日、神奈川県海老名市で行われ、県下の労働組合など五千人が参加した。
 集会には、北海道、石川、徳島、長崎、沖縄などの平和運動センターの代表もかけつけた。また、韓国で米軍基地撤去の闘いを粘り強く展開している団体の代表も参加した。
 集会では、沖縄平和運動センター議長の崎山嗣幸氏があいさつ、「沖縄平和運動センターとして、今月の二十二日にハンガーストライキを打つことで、日米両政府に、基地と日米地位協定の問題、自衛隊の海外出動をやめろと訴える」と決意表明した。
 日本の米軍基地とその周辺は、戒厳令ともいわれる状況に置かれ、米軍基地が集中する沖縄は、経済の面でも、日常の県民生活の面でも多大な被害をこうむっている。
 韓国・民主主義民族統一全国連合自主統一局長のチョン・ヨヌク氏は「米軍は、韓国の土地をじゅうりんし、多くの人たちに被害を与えている。米軍は、世界のあちこちに出かけ血を流している。私たちは、何年、何百年かかろうとも必ず米軍を追い出す」と決意を表明した。また、龍山基地(ソウル)の前にテントを張って、五百六十六日間、座り込みを続けているとの闘いを紹介しながら、「今後は韓国の民衆は、神奈川、厚木、日本で闘う皆さんと固く連帯します。米軍を追い出すその日まで共に闘おう」とアピールした。
 韓国からは「反米女性の会」の代表も参加し、あいさつした。同会は、反米・自主をスローガンに広く女性を組織し、基地周辺の住民の支持を背景に、デモや音楽を鳴らしての行動など、多様な運動を展開している。

自治労、教組、私鉄など 戦争反対、厚木基地撤去

 「違法な爆音は止めろ! 厚木基地はいらない! 大行動」が十一月十八日、神奈川県海老名市で行われた。集会は、厚木基地爆音防止期成同盟、第三次厚木爆音訴訟団、神奈川平和センターなどの共催によるもので、自治労、教組など五千人の労働者、市民が参加した。
 冒頭、宇野峰雪・神奈川平和センター代表が主催者あいさつを行った。宇野氏は、「二十一世紀は平和の世紀にしなければならないはずだが、アフガニスタンでは戦争が行われている。テロを口実に報復戦争を行うというのは許されない。また、日本は事実上これに参戦しており、断じて認められない。日本のすみずみにまで、反戦の声を届けよう」と述べた。
 また、江橋崇・フォーラム平和・人権・環境代表は、「自衛隊派兵で、小泉内閣の危険性があらわとなっている。一方で、野党もだらしがない。神奈川は米国の戦争拠点となっているが、これを『平和の資源』に変えなければならない。アフガン戦争反対、基地撤去を求め、共に闘う」と決意表明した。
 鈴木保・厚木基地爆音防止期成同盟委員長は、「われわれは、反戦の立場で四十一年間、裁判や実力で闘ってきた。憲法違反の自衛隊派遣に反対して、これからも仲間と共に闘う」と述べ、大きな拍手を受けた。
 森本一雄・東京平和運動センター事務局長は、「一日も早く小泉内閣を打倒しなければならない。報復戦争や自衛隊派遣は国民の不安感を増幅させており、許せない。米軍基地撤去まで闘い抜く」と力強く発言した。
 参加者は、厚木基地周辺を南北二コースに分かれ、大和市までデモした。解散地点では、コンサートやパネル展、模擬店などが開かれた

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