20010525

青森 三沢市が米軍に抗議

一方的演習再開許せぬ


 青森県の三沢基地では五月十五日、F16戦闘機の墜落事故以降、米軍が自粛していた三沢対地射爆撃場での訓練再開を通告、市民の強い反発をよんでいる。
 三沢市や漁協は、戦闘機の残がい回収中に行方不明となった米兵ダイバーの捜索にも協力してきただけに、一方的な再開通告に怒りもひとしお。とくに、今回は訓練時間が一時間繰り下げられ、午前八時から午後九時までの実施となる。この時期は、畑作中心の付近農家にとって繁忙期であり、農作業への多大な影響は必至。
 十六日の市議会基地対策特別委員会では怒りの声が相つぎ、外務省、防衛施設庁に対する抗議の上京団派遣を決めた。また、三沢市と市議会は十七日、米軍に対する抗議文を提出した。

抗議文
三沢対地射爆撃場における訓練再開について
 (要旨)
 米軍は、三沢対地射爆撃場での訓練を五月十五日に再開したと文書で報じた。
 このことは、地域住民の意向をないがしろにしたものであり、三沢市が長期にわたって唱えてきた「基地との共存共栄」を真っ向から否定するものといわざるを得ない。
 信義を重んじる日本民族には、とうてい理解のできる行為ではなく、強く抗議するとともに、三沢市の意向を無視した訓練再開に対し、なぜそのような行為を行ったか、回答を求めるものである。