20010131

労働党旗開き各地で盛大に

21世紀闘いの決意新たに


 中央委員会の旗開きに続き、1月14日に近畿地方委員会と東海地方委員会、28日には九州地方委員会がそれぞれ旗開きを開催した。旗開きには社民党の地方組織の代表や労働界、商工業者など各界の来賓が多数参加した。わが国の進路を鮮明に提起し、共同して闘うことを呼びかけた旗開きは、21世紀の幕開けにふさわしいものとなった。各地のようすを紹介する。

近畿地方委員会
来賓に社民党大阪、京都代表

失業者も参加、力強い集いに

 党近畿地方委員会は一月十四日、大阪市内のニューオーサカホテルで二〇〇一年新年旗開きを開催した。旗開きには党員、支持者、労働者、学生、各界からの来賓、またわが党が近畿各地の職業安定所前で行った「失業者アンケート」で出会った失業者などが参加した。
 開会にあたり、近畿地方委員会を代表して吉沢章司・大阪府委員長が主催者あいさつを行った。
 吉沢委員長は、「『日米安保条約破棄・アジアの共生』の方向を鮮明にして闘っていきたい。昨年は近畿地方の多くの労働組合の皆さんと懇談を重ねてきた。多くの皆さんが現状を憂い、連携を求めていることを確認することとなった。政治を変える確かな力・壮大な国民運動をつくるためにいっそう努力していこう」と呼びかけた。
 続いて、中央委員会労働運動対策部長の中村寛三同志が新春講演を行った。中村同志は、冒頭、戦争と革命の時代である二十世紀を振り返り、二十世紀には、全世界の三分の一にまで社会主義国が広がり、労働者の闘いが全世界的に大きく前進したことはまぎれもない歴史的偉業・事実であること。わが国支配層が、世紀末にあたりレーニンを指導者とする社会主義の事業を悲惨なものとして描き攻撃していることなどを指摘した。
 また、今年の闘いとして、安保破棄・アジアの共生の明確で具体的な政策を打ち出し、現実政治を争っていくこと。議会政治への幻想を捨て、壮大な国民運動の力で政治を変革していくべきこと。労働運動の再生、そして強化のために党としても、理論面でも努力し、運動面でも全力を尽くしていくことを明らかにした。安保解消を明確にして、社民勢力が再結集することを心から望んでいること、党建設にも全力をあげることなどを改めて表明した。
 第二部の懇親パーティーでは、冒頭、来賓の紹介・あいさつが行われた。社会民主党大阪府連合を代表して、副代表で大阪府議会議員の隅田康男氏、公明党・京都府議会議員の角替豊氏、全日建連帯労組関西地区生コン支部書記長の武洋一氏、朝鮮総聯大阪府本部国際部長の金政義氏が連帯のあいさつを行った。
 祝電・メッセージ披露(五面参照)、大阪府議会議員・田中誠太氏(代理出席)、大阪市議会副議長・和田充弘氏の紹介が行われた。
 乾杯の音頭を、長く大阪府書店商業組合の役員を務め、再販制度の維持に尽力してきたまるよし書店の江副良治氏が行った。
 歓談の後も、社会民主党全国連合市民委員長・植田むねのり衆議院議員秘書の植田恒子・能美京子両氏、自主・平和・民主のための広範な国民連合・大阪の浅田義信代表世話人、社会民主党京都府連合を代表して副代表で向日市議会議員の飛鳥井けい子氏、全港湾関西地方大阪支部執行委員長の加来洋八郎氏、釜ケ崎炊き出しの会代表の稲垣ひろし氏、日本労働青年団全国委員長の竹井一郎氏、日本アジア学生交流センターの川口みどり氏など、各界からのあいさつが続いた。
 また、社民党大阪府連合常任幹事の古賀滋氏によるキーボードを使った現代風アレンジの労働歌披露、斉唱が行われ、会場いっぱいにインターナショナル、聞け万国の労働者、沖縄を返せ、などの歌が鳴り響いた。
 次に六月に予定されている兵庫県尼崎市議選の予定候補である内田信子氏が議席奪回に向けた力強い決意表明と支援要請が行われた。
 閉会にあたり、由良隆・京都府委員長があいさつを行い、労働運動の再生、国民運動の飛躍的発展に向け、全力をあげていく決意を述べた。
 港湾の青年労働者による団結ガンバローで旗開きパーティーは終了した。


東海地方委員会
大工場労働者が多数参加

大衆に根ざし、闘う党を誓う

 党東海地方委員会主催の新年旗開きが一月十四日、名古屋市内において開かれ、友人、労働者、党員が多数参加した。
 主催者を代表してあいさつにたった長岡親生・愛知県委員長は、昨年の闘いを振り返りつつ、「日米安保体制からの脱却の課題や、労働運動の前進、再生のために、県民各層と深く結びついて情勢のなかで大きな役割を果たしていきたい。また党自身の強化をはかっていきたい。自民党政治はすでに行き詰まっている。広く連携、団結して今年もいっそう奮闘しよう」と決意を述べた。
 次いで秋山秀男・中央委員会副議長が、約一時間にわたって新春講演を行った。秋山同志は、「情勢問題について三つほど報告したい」として、二十一世紀を展望する上で前世紀はどういう時代だったのか、日本の内外政治が行き詰まりの状況をどう打開するのか、根本的問題として日米安保体制の打破について提起した。
 そして「国民は政治に対する不満を強くもっている。ここで労働運動を中心とする国民運動が決め手となる。何が正しい道なのかが本当に問われる状況になっている。世の中をよくするチャンス、いろんな力を集めてがんばっていこうではないか」と訴えた。
 会場を移して行われた二部は、寺尾光身・広範な国民連合愛知代表世話人が、「二十一世紀を人類、日本人が尊厳をもって生きられる世紀にしよう」と乾杯の音頭を行い、なごやかに始まった。ついで各界から、社民党愛知県連合を代表して日朝教育文化交流をすすめる愛知の会事務局長の木村睦路氏、全国戦災傷害者連絡会会長の杉山千佐子氏らがあいさつした。
 また昨年、反リストラ集会や労働者のつどいを企画した「西三河労働者のつどい」の田中九思雄氏から運動組織化の経過報告をうけた後、ホンダ、三菱自工、トヨタ関連の自動車工場で働く現場労働者が、それぞれの職場の状況や具体的な闘いについて報告。ホンダの労働者は次のように話した。
 「ここ四、五年で、職場の環境はすごく変わった。外国人労働者や派遣労働者が多くなり、正社員は配転などされ、人間関係やこれまで労働者が自分の仕事に対してもっていた誇りが失われている。そういう中で、働いているものの中に力があること、団結することの重要さをよく職場の仲間に話している」。
 大江工場閉鎖に揺れる三菱自工の現場労働者は「リストラがある限り、闘わなければ自分たちの家族と生活は守れない」と切々と訴え、ひときわ参加者の注目を集めた。さらに三重県の自営業者からは、不況下で経営に苦しむ同業者の状況が伝えられた。
 工場労働者の音頭で団結ガンバローを行った後、板倉重永・三重県委員長が「歴史的に課せられた党の役割を自覚して、大衆に深く根づいて今年も奮闘しよう」と閉会あいさつを行った。
 最後に参加者全員でインターナショナルを斉唱し、この一年、ともに闘う意気込みを確認しあった。


九州地方委員会
その日有明漁民6千人が決起

熱い闘いのあいさつ続く

 党九州地方委員会の旗開きは一月二十八日、福岡市天神の福岡国際ホールで開かれ、新しい世紀のスタートにあたり、各界の人びと、党員、支持者らと団結をかため、闘いの決意を新たにした。
 旗開きの開会に先立ち、一月十七日に急逝した長崎県の坂井俊則同志を追悼して全員で黙とうを行った。
 第一部では、最初に、九州地方委員会を代表して藤井準二長崎県委員長が、「年のはじめから九州では漁民の闘いがまきおこっている。自分自身の力をたよった闘いが情勢を切り開いている。こうした闘いに連携して、二十一世紀を切り開いていく強大な革命党をつくりあげるスタートとしよう」と開会のあいさつを行った。
 つづいて、山本正治中央委員会副議長が、新春講演を行った。山本副議長は、経済問題と安全保障問題を中心に、新しい日本の進路をどうとるべきか、方向を提起した。また米国の新しい政権のもとで、アジアでの緊張の高まりが予想されること、日米同盟強化の動きに対して、安保条約を破棄し、経済的にも政治的にもアジアと共生していくことが、新しい時代に日本が生きていく道であることを強調した。
 また、予想される政治再編の中で、社民勢力の結束、結集の必要性をあらためて訴え、来るべき参院選などについての、現時点での党の考え方を披露した。さらに、最近のミツミユニオンのストライキや日出生台での連合九州の一万人集会など労働運動の状況にもふれ、情勢が煮詰まる中で労働運動が果たすべき役割、重要性を訴えた。
 来賓として、社民党福岡県連合代表三重野栄子参議院議員、朝鮮総聯福岡県本部の金清吉国際部長があいさつに立ち、連帯してともに闘っていくことを表明した。
    *    *
 第二部の懇親パーティーは、労働運動の先輩である播磨昭吉氏が乾杯の音頭をとった。なごやかな中にも、情勢を切り開いていく決意が、各界からの連帯のあいさつで述べられた。
 新村雅彦・社民党福岡県議が連帯のあいさつを述べた後、解雇撤回闘争を闘う国労博多闘争団や全国一般栄光園分会・小野書記長、全自交長崎中央タクシー支部の仲間が次々に闘いの経過や現状を報告、粘り強く闘っていく決意を述べた。また、全国一般佐賀東和グローブ分会・原口分会長、筑紫野市障害児「者」問題を考える会、天草海洋研究所の長岡秀則さんらがあいさつと報告を行った。
 ついで、長く地区党や工場など現場でこの党を支えてがんばっている同志たちが紹介され、党建設や党活動についての各同志のそれぞれの決意や抱負が語られ、会場は団結の雰囲気が高まった。
 さらに、党の地方議員団、予定候補者として奴間健司古賀市議、中村すみ代長崎市議、中村哲郎福岡県知事予定候補、柿野義直勝山町議予定候補が紹介された。ついで青年学生が代表して決意表明を行った。
 第二部の締めくくりとして党福岡県委員会の上村和男同志があいさつを行った。西坂昇一全国一般筑後支部書記長の掛け声で団結ガンバローを三唱し、最後に参加者全員でインターナショナルを合唱して閉会した。
 この日、ノリ不作に苦しむ福岡、佐賀、熊本の三県漁連と長崎県の漁業者らが、諫早湾干拓事業の中止と潮受け堤防排水門の常時開放をもとめて立ち上がった。今年に入ってのデモは三回目だが、過去最大規模の千三百隻の漁船と六千人の漁民が諫早湾に集結し、「宝の海を返せ」と怒りの声をあげた。また大分県玖珠町では、連合九州ブロック連絡会と連合大分が、二月八日からの日出生台での沖縄米軍の実弾砲撃演習に抗議して、米軍基地の整理縮小を求める一万人集会を開いた。
 わが国の政治が内外ともに完全に行き詰まり、政権末期ともいえる政治状況下で、労働者、農漁民が自らの力にたよって闘い始めている。そういう新世紀の幕開けにふさわしい旗開きとなった。


旗開きに寄せられた祝電・メッセージ(敬称略・順不同)

近畿地方委員会

辻元 清美(衆議院議員)
植田 むねのり(衆議院議員)
中川 ともこ(衆議院議員)
北川 れん子(衆議院議員) 
井上 一成(元郵政大臣)
谷川 秀善(参議院議員)
西川 きよし(参議院議員)
太田 房江(大阪府知事)
大前 英世(大阪府議会副議長)
半田 實(大阪府議会議員)
大友 康亘(大阪府議会議員)
小沢 福子(大阪府議会議員)
原  日舛(岸和田市長)
徳岡 順二(奈良県黒滝村長)
西川 忠博(元寝屋川市長)
紀野 敏明(大阪市議会議員)
岡本 茂(高槻市議会議員)
公明党京都市議会議員団
原田 素代(岡山県赤坂町議員)
嶋崎 栄治(富山県新湊市議員)
塚本 裕之(社会民主党滋賀県連合幹事長)
古賀 滋(社会民主党大阪府連合常任幹事・市民運動委員長)
浅田 義信(自主・平和・民主のための広範な国民連合・大阪代表世話人)
奥薗 健児(全日本建設運輸連帯労働組合近畿地方本部執行委員長)
金 政義(在日本朝鮮人総聯合会大阪府本部国際部長)
琴 基都(在日本朝鮮人総聯合会京都府本部国際部長)
金 昌五(在日韓国民主統一連合大阪本部事務局長)
有元 幹明
北野 元一
金城 良明
園田 実

東海地方委員会

大島 令子(衆議院議員)
近藤 昭一(衆議院議員)
原 くによし(愛知県議会議員)
小林 収(前愛知県議会議員)
斉藤 まこと(名古屋市議会議員)
和田 米吉(安城市議会議員)
永島 卓(碧南市長)
都築 龍治(豊明市長)
丹羽 俊春(祖父江町長)
宇都野 武(音羽町長)

九州地方委員会

岩中 伸司(新社会党熊本県本部執行委員長)
西日本鉄道労働組合
中村 元気(平和・人権・環境福岡県フォーラム代表)
都留 雅昭(戦争への道を許さない福岡県フォーラム代表、弁護士)
松永 元裕(JA福岡中央会)
松本 龍(衆議院議員)
原田 義昭(衆議院議員)
白石 巍(福岡県議会議員)
重野 正敏(福岡県議会議員)
西原 親(福岡県議会議員)
松山 譲(福岡県議会議員)
新宮 松比古(福岡県議会議員)
井本 宗司(福岡県議会議員)
藤田 陽三(福岡県議会議員)
吉村 元秀(福岡県議会議員)
小山 達生(福岡県議会議員)
佐藤 正夫(福岡県議会議員)
関岡 俊実(大野城市議会議員)
長谷川 為美
麻生 渡(福岡県知事)
末吉 興一(北九州市長)
山崎 広太郎(福岡市長)
江頭 貞元(飯塚市長)
滝井 義高(田川市長)
武信 弘隆(山田市長)
佐藤 誠良(甘木市長)
馬場 淳次(筑後市長)
野田 国義(八女市長)
福永 邦男(大川市長)
柏木 武美(行橋市長)
藤田 満州雄(中間市長)
田篭 勝彦(小郡市長)
田中 範隆(筑紫野市長)
後藤 幹生(大野城市長)
原田 慎太郎(宗像市長)
後藤 良助(那珂川町長)
吉松 昭幸(須恵町長)
篠原 彌榮(鞍手町長)
渡辺 豊利(宮田町長)
有田 文昭(若宮町長)
梅野 保俊(稲築町長)
松岡 俊雄(碓井町長)
高倉 円次(嘉穂町長)
秀村 長康(穂波町長)
柳瀬 眞人(小石原村長)
矢野 幸次郎(吉井町長)
砂山 惣吉(三潴町長)
高鍋 具弥(広川町長)
鬼丸 岳城(瀬高町長)
石田 宝蔵(大和町長)
高口 輝夫(山川町長)
宮本 博文(香春町長)
小田 幸男(川崎町長)
水永 康雄(赤池町長)
白石 博文(方城町長)
伊塚 工(苅田町長)
白石 春夫(犀川町長)
梅本 正(勝山町長)
畑中 茂広(豊津町長)
有本 重隆(築城町長)