2000年各界新春メッセージ


真に近い朝日関係の実現を
朝鮮新報社編集局副局長 厳 正彦

 読者の皆さん、明けましておめでとうございます。
 新年二〇〇〇年は年代期の大きな転換点に当たり、これまでの新年とはまた違った気持ちで迎えられている読者も多いのではないだろうかと思います。
 この年代の転換期に、長らく第三次世界大戦の発火点と形容されてきた朝鮮半島情勢は、ようやく冷戦の影響から抜け出し、平和の方向へと一歩ずつ近づきつつあるように思います。
 昨年、朝鮮人民は金正日総書記の指揮の下に、連続した自然災害による被害を克服するために、農業分野に例年以上の力を注ぎました。
 その結果、食糧状況は国際機関なども指摘しているように、まだ困難ではありますが、一時の最悪の事態から抜け出し、ようやく本格的な復興の道へと乗り出しつつあります。
 特に、金正日総書記が年初から指導に大きな比重をさいた耕地拡大のための土地整理作業、ジャガイモなどによる二毛作の推進が大きな力を発揮しました。また、経済分野を正常な軌道に乗せるための努力も引き続き行われています。
 私はこの場をお借りして、水害災害の復興支援にさまざまな支援を寄せて下さった日本の各界の友人の皆様に、心からの謝意を表するとともに、今後とも、引き続き温かい支援を寄せて下さるよう願う次第です。
 昨年十二月、日本政党代表団の訪朝が実現し、またその後の朝日赤十字間の会談で、在朝日本人女性の故郷訪問、日本政府の対朝鮮食糧支援など、人道問題が前向きに話し合われました。
 その結果、ようやく日本の朝鮮植民地支配の謝罪と清算、さらに両国間の国交正常化へとよい環境が整えられつつあります。
 私は、真に近くて近い朝日関係の実現のために、本紙の読者の皆さんが、これまで以上の支持、声援を寄せて下さるよう、改めてお願いする次第です。


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