20000905

神奈川 自治労・教組など
1300人が医療演習に抗議

相模補給廠での米軍演習反対


 政府と沖縄県・名護市などが参加し、普天間基地の移設問題を検討する協議会が八月二十五日、始まった。安保破棄・米軍基地撤去を求める闘いは、いよいよ正念場を迎えている。沖縄と連帯し、全国の運動を大きく盛り上げることが求められている。この間、厚木基地包囲行動などが取り組まれた神奈川県では、こうした運動が粘り強く取り組まれている。相模原市の相模補給廠(しょう)での米軍総合医療演習に反対する集会が二十八日、行われた。


 原子力空母の母港化に反対し基地のない神奈川をめざす県央共闘会議(鈴木保議長)と神奈川平和運動センター(宇野峰雪代表)は八月二十八日、相模原市で「総合医療演習に抗議し、相模補給廠の撤去を求める神奈川集会」を開催した。
 集会には厚木基地爆音防止期成同盟や相模原市職労など自治労県央ブロック、湘北教組など約千三百人が参加した。相模原市でこれだけの規模の集会は、二十八年前の米軍戦車移送阻止闘争以来である。
 米軍は相模補給廠で二十七日から統合衛生野外演習「メディクス二〇〇〇」を開始したが、化学兵器使用を想定し、韓国から「負傷兵」としての百人を含め、米国本土などから約四百人が参加した。この演習はベトナム戦争以来、最大規模の軍事医療演習で、地元相模原市は中止を求め、地元選出の全国会・県会議員が反対していた。特に相模原市は補給廠の返還を求め、その跡地について跡地利用構想策定を市民ぐるみで進めており、町づくりにも支障をきたすとしている。
 集会では、鈴木保氏が「米軍は医療演習は人道的なものだなどというが、とんでもない。軍事演習が人道的なものであるはずがない。神奈川を演習の発信地にはしたくないし、してはならない」と強く訴えた。
 また、集会には市長、市議会議長からメッセージが寄せられ、紹介された。
 最後に「演習の強行は自主的平和統一へと向かう流れに逆らうばかりか、かえって朝鮮半島の政治的・軍事的緊張を高めるもの。私たちはさる七月二十日、大和市で沖縄嘉手納基地包囲闘争に連帯し、厚木基地撤去を求める集会を行った。八月十一日には横須賀で、米空母キティーホーク母港化二周年に抗議する集会を行った。本日の集会も含め、こうした行動を積み重ねながら、基地のない神奈川をめざす県民世論、大きな運動をつくりだそう」とする集会宣言を採択した。
 参加者は、相模補給廠へ向けデモ行進した。デモの途中で、何回も住民から激励の拍手が起きるなど、演習反対の声が強いことを示している。デモ隊は補給廠前で怒りのシュプレヒコールをぶつけた。
 県央共闘会議と平和運動センターは、当日午後から基地に向かって、英文でアピールをしたり、シュプレヒコールを繰り返すなどの抗議行動を行った。
 なお、労働党神奈川県委員会は集会参加者を激励する宣伝活動を行った。


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