20000805

普天間基地 移設阻止へ新たな高まりを

沖縄市長の暴言に怒り


 沖縄サミットが終わり、すぐさま米軍戦闘機が飛行演習を再開するなど、米軍は沖縄県民生活無視を引き続き続けている。また、東村では米軍が産業廃棄物を不法投棄していたことが明らかになった。これに対し、先の嘉手納基地包囲行動の成功など、普天間代替基地の県内移設に反対する闘いは、新たなスタート台に立った。粘り強く闘う沖縄県民に連帯し、全国で安保破棄・基地撤去の闘いを盛り上げることが必要である。最近の沖縄現地の動きを紹介する。


 七月三日に、米兵による少女へのわいせつ事件が起こった沖縄市の仲宗根市長が七日、「ちょっとした不幸な事件」と、事件を軽視する発言をしていたことが分かり、市民、県民の怒りの声が起こっている。
 市長発言は、サミット関連の作業に取り組む市職員を激励する集会で、「何としてでもクリントンさんには沖縄市まで来ていただいて」という文脈の中で発言されたもの。
 これに対し、沖縄市職労や市議会野党議員団、中部地区労、沖教組、高教組中頭支部などが二十七日、同市役所前で緊急抗議集会を開いた。集会には約二百人が集まり、各団体からは「事件を軽視した発言だ」「失言ではすまされない」などと、口々に怒りの声があがった。
 集会では、「市民無視言動に対する抗議決議」が採択された。決議文では「事件を軽視し、事件の起きた地元の市長として失言だったとすまされない重大な言動」と、仲宗根市長の発言を厳しく批判している。さらに、米兵の夜間外出禁止令の継続要求や基地の整理・縮小への市長の取り組みなどが要求された。
 集会後、主催者代表から稲嶺・沖縄市助役に抗議決議文が手渡された。
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 名護現地で、普天間代替基地移設に反対する闘いも、粘り強く続いている。
 沖縄サミット期間中の七月二十二日、基地予定地となっている名護の二見地区と宜野湾市内の普天間基地ゲート前では、歌やダンスによるパフォーマンスが同時に行われ、基地返還が訴えられた。
 参加した名護の真志喜トミ氏は、県外からも参加した人びとに「地元の声を皆さんの地域で広め、基地移設に反対する運動に力を貸してほしい」と訴えた。


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