20000615

神奈川全国で嘉手納包囲と連帯を

7.20 厚木行動が決定

鈴木 保・厚木基地爆音防止期成同盟委員長に聞く


 沖縄サミットが近づき、普天間基地の名護市東海岸への移転策動が強まっている。だが、米軍基地からの劣化ウラン弾流出など、基地被害は後を絶たない。沖縄の闘いに連帯した、全国各地での闘いも次第に準備されつつある。このような中、厚木・横須賀基地などをかかえる神奈川県では、七月に県民大会を開催しようとしている。大会開催の中心メンバーの一人でもある、鈴木保・厚木基地爆音防止期成同盟委員長に、集会の狙いや今後の闘いについて聞いた。


 七月の県民大会は、五千人規模での取り組みにしたいと思っている。
 当初は、沖縄の嘉手納基地包囲に呼応して、厚木基地包囲くらいやらないと申しわけないという思いもあったが、県内外を問わず、全国の皆さんに家族連れで参加してほしい。
 沖縄現地の嘉手納基地包囲行動に参加するのもよいだろうが、本土での運動をもっとしっかりしてほしいという声は、以前からもあった。また、もっと地に着いた運動が求められていると思う。反戦・反基地の運動を、一過性のものとしてではなく、労働組合も地域の人びとも、あるいは青年も、地域に根づいたものとして闘っていく必要があるだろう。労働組合の中での取り組みが弱まっている現状があるだけに、よけいにしっかりと、継続性をもって取り組まないとダメだ。
 厚木では、爆音訴訟の裁判だけで二十四年間闘い続けている。現在は第三次訴訟を闘っているが、まだ「飛行差し止め」はかち取れていない。
 第三次訴訟では、これまで十九回の公判を行い、原告側から十二人の証人が証言した。ところが、国側は証人を出してこないし、裁判所も「十分承知している」などと言っている。第一次、第二次訴訟も損害賠償が認められており、今回は国側は賠償額も減額を狙っているフシがある。実際、国側は「昼間は働きに行っているので、基地被害はないはず」などということを言っている。
 基地被害は、全国共通の被害のはずだ。だから、沖縄だけでなく小松・嘉手納・横田など、全国の闘いと連帯して、裁判などでももっと連携を取っていく必要がある。集会は、これを促す意味もあるだろう。
 森首相の「神の国」「国体」あるいは「教育勅語」擁護発言だけでなく、南京大虐殺の否定や、植民地支配を否定する言動など、戦前・戦中の歴史をわい曲する動きが強まっている。基地問題もそうだが、こういうことに一つひとつ発言していかないといけない。
 そうでないと、かつてのような総動員体制になってしまう。子や孫の世代への責務として、粘り強く闘いたい。青年諸君も「関係ない」ではなく、学習などを通じて、歴史や運動を継承してもらわなければならない。
 今回の行動を決めたからには、数万枚のビラを配布して宣伝する予定だ。県内を中心に、くまなく宣伝したい。
 沖縄との連帯を行動で示そうではないか。


沖縄嘉手納基地包囲に連帯し、厚木基地撤去をめざす神奈川県民集会

日時:7月20日(祭日)12時半〜16時
会場:引地台公園(神奈川県大和市)
   小田急江ノ島線「桜ヶ丘駅」下車、徒歩15分
内容:12時半〜14時 沖縄の唄や踊り、屋台など
   14時 〜15時 集会
   15時 〜16時 デモ(2コース)
           引地台公園→相鉄相模大塚駅
           引地台公園→小田急桜ヶ丘駅
共催:神奈川平和運動センター
   神奈川県いのちとくらしを守る共同行動委員会
   米原子力空母反対・基地のない神奈川をめざす県央共闘会議


Copyright(C) The Workers' Press 1996-2000