20000425

沖縄から世界に平和を発信

平和行進、嘉手納包囲など準備


 沖縄では、サミット中の七月二十二日に、普天間基地移設に反対し嘉手納基地を包囲する行動が行われる。これに向け、県内ではすでに各種の取り組みが始まっている。また、例年行われている沖縄平和行進が、五月十二〜十四日、県内三コースに分かれて取り組まれる。四月十七日に那覇市内で行われた「沖縄から平和を呼びかける集会」の模様と、仲宗根義一・沖縄平和運動センター事務局長の声を紹介する。


 「沖縄から平和を呼びかける集会」は、三十四団体で構成する「沖縄から基地をなくし世界の平和を求める市民連絡会議」の主催で開かれ、約二百人が参加した。
 集会は、九六年の日米安保共同宣言、翌年の特措法改悪の日に合わせて開催されたもの。
 主催者あいさつを行った新崎盛暉代表世話人は、「サミットが沖縄開催となったのは、背景に基地を押しつけようとする政治的思惑がある」と、沖縄サミットの狙いを暴露した。さらに、「サミット参加国首脳のいう『平和』は、経済体制や秩序を力で維持することだ。これは基地の押しつけであり、私たちの願う平和とは相入れない。真の平和を、沖縄から世界に発信していこう」などと述べた。
 続いて、沖縄戦体験者、沖縄環境ネットワーク、ヘリ基地反対協議会、「心に届け、女たちの声ネットワーク」などが、基地の県内移設に反対し闘う発言を行った。
 集会最後には、「軍事力を用いることなく、環境を大切にし、異なった文化・価値観・制度を尊重し合い、共生を」とする「沖縄民衆平和宣言」を採択した。あわせて、「サミットが基地強化の道具をなることを承服しない」などとする沖縄サミット参加国首脳に向けた要請と、一坪反戦地主を県の外郭団体などから排除する県議会陳情に抗議する要請文が決議された。


全国と連帯し平和のアピールを
沖縄平和運動センター事務局長 仲宗根 義一氏

 沖縄では、四月末以降、数々の平和の取り組みが予定されている。
 まず、取り組みの最初に、四月二十八日に那覇で憲法集会を行う。これは、県内各地で行われることになっている
 また、沖縄が本土「復帰」になった五月十五日に向け、例年通り平和行進を行う。平和行進は一昨年から、普天間基地の移設候補地となっている名護現地を、行進コースに組み入れている。今年も、名護東海岸・西海岸、南部戦跡の三コースに分かれ、五月十二〜十四日の日程で行進を行う。とくに、名護では、ヘリ基地反対協議会など現地住民と交流する機会にしたい。参加者は、各コース千人以上になるだろう。
 南部戦跡については、昨年、平和資料館の展示改ざん問題があった。この問題について、改めて歴史のわい曲を許さないというアピールを行う機会にしていきたいと思う。
 最終日の十四日には、宜野湾海浜公園で集会をもつ予定だ。今年は、沖縄サミット中の七月二十二日に、嘉手納基地包囲行動が予定されている。これは二万人以上の規模で取り組む予定なので、平和行進はその前段という意義もある。
 引き続き、全国の皆さんと連帯し、平和へのアピールを盛り上げる機会にしていきたいと思っている。


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