20000225

神奈川・東京 米軍基地撤去の声全国で

沖縄と結び、共に闘う

厚木基地NLP中止を


 名護市での市長リコール運動の準備をはじめ、沖縄県民は普天間基地の県内移設に反対し、闘い続けている。このような中、神奈川県厚木基地では、米軍機による夜間離発着訓練(NLP)が二月十五〜十七日、強行された。これに対し、県をはじめ大和市、綾瀬市など七自治体が中止を求め、労組などは連日抗議行動を繰り広げている。沖縄と連帯し、米軍基地の縮小・撤去を求める行動が、早急に求められている。 


 「沖縄と神奈川を結び、共に基地撤去をめざす県民集会」が二月十九日、神奈川県大和市で開かれた。集会には厚木基地爆音防止期成同盟(爆同)をはじめ、労働組合、市民団体など三百五十人が参加し、熱気ある集会となった。
 主催団体である「厚木基地撤去、核兵器廃絶をめざす県北共闘」を代表して、鈴木保事務局長(爆同委員長)は「普天間基地の移設は、米国の要求にそって名護に新しい基地をつくろうとするものだ。沖縄の実情を知り、各地での闘いの心を合わせ、共に基地撤去をめざす運動を盛り上げていこう」と、力強く呼びかけた。
 続いて、真喜志好一氏(SACO合意を究明する沖縄県民会議)が発言に立った。氏は「米兵による少女暴行事件を契機に、沖縄をはじめとする全国各地で米軍基地『整理・縮小』の声が高まった。九六年の沖縄特別行動委員会(SACO)合意は、沖縄の基地面積を減らすためと説明されているが、米軍文書では普天間基地の海兵航空軍を再編し、オスプレイを配備すると記されている。これは従来のヘリコプターより三倍も荷物を積め、二倍の速度で飛べる新鋭機だ。普天間基地移設の真のねらいは、基地機能の強化である」と暴露した。
 続いて高里鈴代氏(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)が、本年一月に沖縄市のディスコで起こった米兵による婦女暴行未遂事件を紹介しながら、沖縄の基地をめぐる状況は悪化の一途をたどっており、軍隊と個人の人権は相入れないと、鋭く批判した。さらに、「少女暴行事件に対する闘いは日米両政府を突き上げたが、SACO合意はこれを逆手にとり、米戦略を強化するもの。基地にまつわる暴力事件は、少女暴行事件後も後を絶たない。沈黙することは米軍への協力と同じで、これからも声を上げていきたい。最近の調査では、若い世代の八〇%が基地に反対している」などと報告した。
 最後に「私たちは、戦争への道を認めることはできません。新たな基地の建設も認めることはできません。本日の集会を、沖縄と神奈川を結び、共に基地撤去をめざす、新たな出発点にしましょう」との集会宣言を全体で確認した。その後、「NLP反対! 米軍基地撤去! 沖縄と連帯して闘おう!」と、大和駅までデモ行進を行った。NLP直後ということもあり、沿道から手を振ってこたえる市民の姿が多くみられた。


東京 女性たちが集会
首都圏でも運動を

 「基地建設に抗して多用に表現する女たち〜沖縄・サミットまで」が二月十七日、東京で開かれた。主催は首都圏の女性団体でつくる「NO!レイプ NO!ベース女たちの会」。
 主催者から「名護での市長リコール運動など、沖縄では引き続き闘いがあるが、本土には情報がなかなか伝わっていない。沖縄の現状や女性たちの行動について、学びあおう」とあいさつが行われた。
 続いて、安里英子氏(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会、平和資料館監修委員)が講演を行い「普天間基地移設、沖縄サミット、そして新平和資料館の展示資料改ざん問題は、別々の問題ではない。それは、政府がサミットを利用して、基地移設をゴリ押ししようとしていることを見れば分かる。沖縄戦中の旧日本軍による住民虐殺の事実をわい曲する平和資料館の資料改ざん問題は、ピースおおさかに対する右翼の攻撃と同じもの。沖縄県民は『負けてはいけない』という思いでいっぱいだ。環境問題や女性運動など、サミットに対抗したさまざまな国際会議が沖縄で行われる予定だ。沖縄の豊かな自然を守るためにも、基地を許さず闘いたい」などと述べた。
 質疑の後、沖縄に連帯する女性の行動を首都圏でも盛り上げることを確認した。


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