20000205

連合九州1万人が演習反対で決起

全国で沖縄との連帯、基地撤去の闘いを


 連合大分・九州ブロックは一月三十日、第二回目の実弾砲撃演習が強行される日出生台演習場付近で、一万人以上の参加によって「米軍基地の整理・縮小を求める日出生台集会」を行った。沖縄での米海兵隊実弾演習は、昨年より北海道、宮城、静岡などに分散された。だが、新たに沖縄では小渕政権によって普天間基地の名護移設が画策されている。日出生台での闘いは、沖縄の闘いと連帯するものとなった。全国各地で米軍基地や米軍演習に反対して闘うと共に、いっそう沖縄の闘いを支持し、連帯しなければならない。それはまた、わが国の米国追従からの転換、平和でアジアと共生する道を切り開くものである。連合大分、大分県教組や日出生台で反対運動を続ける人見会に話を聞いた。


演習が来れば反対も強める
連合大分 岡本 泰良副事務局長

 米軍基地が分散・拡大されていることに、地元はかなり危機感をもっている。沖縄の痛みを分かち合うということで移転演習が来れば、われわれも反対運動を強める。
 昨年の演習移転以来、今回は二回目の集会であり、地元中心に取り組んだ。第一回目は初めての取り組みで、連合大分、九州ブロックの決定だからやるという感もあった。だが、今回は地元の玖珠が中心ということで、主体的にやってもらった。その結果、参加者も増えているし、住民の方々も多数参加してもらった。このことが大きかった。
 そして、事前に一軒一軒にチラシをもって協力を求めてまわったが、「がんばってくれ」という反応があった。こういう活動をしたのは、もし二回目の参加者が少なくなれば、三回目、四回目をやろうということにならないので、二回目は特に大事だということを確認したからだ。
 今後だが、よく議論をして運動を前進させるための方向を打ち出していきたい。


基地問題解決へ安保破棄を
大分県教組 堀 宏明副委員長

 日教組として、実弾演習がある北海道、宮城、山梨と九州ブロックの各単組に前日に現地に入ってもらった。そして、各地の取り組みの交流と現地の人見会の人にも参加してもらい、現地の人びとの活動や思いなどを意見交換した。
 集会では、日米安保容認という発言があった。もちろん単産、単組の実情もあるが、日米安保を解消しないと、この問題は根本的には解決しないと思う。
 連合の安保容認論に不満はあるが、私は連合が平和運動をやれるようになったことを評価したいし、連合の役割としては広く運動を進めることだと思う。だから、連合でできないことは、平和フォーラムを中心に取り組んでいこうと考えている。演習が強行される三日は、各地の抗議行動に積極的に参加していく。
 沖縄普天間基地の名護への移設問題があり、名護市での市長リコール運動が始まるだろう。今後、そのリコール運動支援に積極的に取り組んでいきたい。沖縄の運動と各地の運動がある。そうした点を結びつけて線にしていくように、取り組んでいきたい。


自然豊かな地に演習場とは
人見会 幸田 文則氏

 二月三日から始まった演習は、昨年と変わっていない。昨年も夜間訓練など沖縄でもしていないことまで強行され、頭にきた。このままでは基地が拡大強化されるだけだと思う。
 私たちは日出生台の実態を知ってもらうために全国各地に出かけ多くの人びとに訴えてきた。また、労働組合の人びとの集会にも参加してきた。これらの活動は大事だが、もう一つ地域に根づいた運動をしなくてはならないと考えている。
 つまり、町づくりで日出生台の活性化、住みやすい地域にすることで、もっと幅広い人びとに来てもらいたい。そうして日出生台の実態を見てもらう中で、自然の豊かな地域に演習場はふさわしくないと感じてもらいたい。そのために私たちは、生活基盤である農業を活性化し、しっかりと足を地につけて生活する中で緑豊かな日出生台をつくっていく。
 意識的な人びとは、いつでも基地問題を考えているが、多くの人びとはなかなかそうはならない。そういう人びとにも日出生台に目を向けてもらうことが、結局早道ではないだろうか。そんな思いで現在、議論をしている。


米軍基地の整理・縮小を
集会宣言(要旨)

 本日、私たち連合九州ブロック連絡会および連合大分は「米軍基地の整理・縮小を求める」ため、2月3日から米軍移転訓練が実施される日出生台演習場に隣接する玖珠町に結集した。
 全体的には訓練期間や砲撃数の増加が指摘されており、「移転訓練の固定化」や「演習の拡大」および、「地域住民の安全対策」などが懸念される状況となっている。
 このような、連合を含めた地元の声を軽視した形で進められる米軍移転訓練は、「基地の分散・拡大」につながるもので、絶対に容認できないものある。
 私たち連合は、戦争による惨禍(さんか)を憂い平和を求める全世界の人びと共に、固く手を結び合い、日本における「米軍基地の整理・縮小」を実現するために最後まで闘うことを決意する。

2000年1月30日
1・30米軍基地の整理・縮小を求める 連合九州ブロック連絡会・連合大分日出生台1万人集会


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