990925


米国はなぜアジアにくる?

日々暴露されるその正体

教員 草野 安彦


 世界的に有名で、私が購読しているナショナル・ジオグラフィック写真雑誌の第九号に「子ども専用墓地の生と死ー湾岸戦争後のイラク」という記事が載っていた。
 「イラクでは今、五分に一人、子どもがガンや白血病などで死んでいる」とバグダッドの医師たちは言う。この異変の原因は、湾岸戦争時、米軍が大量に使った劣化ウラン爆弾のウランが原因ではないかといわれている。
 これを読んだ時、私は頭に一度に血が上る激しい怒りを感じた。コソボ紛争の時にも、かなり多くの劣化ウラン爆弾を米軍は使用したとも聞いたし、沖縄のある島に誤って三千発も落としたというニュースも劣化ウラン弾であった。原子爆弾をわが国民の頭上に「戦争の終結を早め、犠牲者の数を少なくする目的」と称して落としたのも、米国であった。
 将来にわたって悪影響を与える放射性爆弾を平気で落とす鬼のような、おぞましい存在である。かのベトナム戦争でも、計り知れない量のダイオキシンなど毒性物質を含む枯葉剤を、ベトナム人民の頭上に振りかけたのも米国である。
 かれらがどんな立派な言葉で自らを飾ろうとも、何十億もの世界人民をだますことは、決してできるものではない。思想的に理解できなくても、体に影響を与えられれば人は一晩でその正体を理解するものだ。
 今回またしても、アジアに位置するインドネシアの民族紛争に、「平和維持」部隊などというペテン的な名前で、おこがましくもしゃしゃり出てきた。アジア人民の頭上にミサイルを打ち込むつもりなのか? 
 理由のいかんを問わず、アジア人のミサイル開発を「平和のため」などと体裁のよい言葉をはきながら中止させ、自らはアジア人の頭上にミサイルを打ち込もうとしている米国の行為は、絶対に正当化することはできない。
 東ヨーロッパで、中近東で、アフリカで、ロシアで、米帝国主義はますますその正体を白日のもとにさらし、孤立しつつある。自民党に協力する公明党が、国民から見捨てられようとしているように、帝国主義にも未来はない。
 今後、ますます凶暴化し、ますます世界人民から毛嫌いされるのが、あわれ米帝国主義の宿命である。
 小手先で世界人民を管理し、非人道的な武器で支配しようとは、まさに自らのGOD(神)に弓を引く愚行である。先は確実に見えた! 


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