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失業者の声  何の希望も持てない…

生きていくのが不安


 四月の男性の完全失業率は五・〇%、完全失業者数は三百四十二万人と最悪を記録した。労働党が各地の職安前で行った失業者アンケートには、失業者の切実な訴えが多数寄せられた。ここに紹介するのは愛知県党に寄せられたものである。二回にわけて紹介する。労働者をつぎつぎと街頭に放り出して生き残ろうとする企業と、それを後押しする小渕政権を許してはならない。


中高年に仕事を!

再就職の道がまるでない

▼私は会社を辞めて一年以上たちますが、いまだに職が決まっていません。会社を辞めて職安に何度となく通っているのですが、なかなか自分の希望する職種がないのです。会社訪問も何度も何度も受けましたが、「今回はなかったことにしてください」という返事ばかりです。また、今は男女雇用均等法により、以前にもまして雇用不安がつのるばかりです。今日も職安に行ってきましたが、希望する職種がありませんでした。このような状況では先行きが不安です。いったいどのようにしたらいいか、アドバイスをお願いします。

▼この年齢で失業いたしますと、何かと苦しいことばかりです。面接に行っても何しろ免許及び資格も何一つとしていらないところはありません。当たり前のように免許証のいらないところに行きますと、とにかく多いものですから、どうしても若い人を選んでいきます。仕方ないことなのですが…。これが今失業しているものの現実です。面接に行くと、一つのところにだいたい二十〜三十人は応募してきます。そんな中から雇ってくださるのは二人〜三人。当然のように即戦力ということで若い人になります。残るのは必ず中高年の人ばかり。本当に早いこと不況を出て、先行きの明るい国になってほしいと思います。

▼私の場合ですが、定年を迎えたが、一年間延長して勤めました。延長期間は同じ仕事でありながら給与が下がります。基本給十一万円で今まであった手当もありません。そのうえ老齢年金が六万円も減額となります。もっと仕事を続けたくても意欲がわきません。そう思いませんか?

▼求める仕事(リフト運転など)の求人はわずかあるのですが、年齢ですべての会社がノー。失業保険の期間がきれた後の生活は無に近く、不安。

▼平均寿命も伸びており、五十歳代でも働く意欲は十分あります。パートでもいい、もう少し五十歳代でも受け入れてくれる会社がほしい。

▼私、五十七歳。職安では保安業務などの職業案内しかない。つまり一般的な仕事は皆無。今まで三十五年間やってきた管理の仕事などはまったくない。過去を捨て、何の仕事でもと思っても求める会社がない!

▼印刷の現場と営業も含めて、約四十年の経験があっても、どこの会社も若い人の募集はしているが、定年を過ぎた者には再雇用の手をさし控えている現状。定年を過ぎたら働く意思があってもまったく再就職の道がない。こんな状態がいつまでも続くのかと思うと今後に何の希望ももてない。

▼中高年の求人が少ないため、働きたくても働けず、収入がないため税金も払えない。銀行にばかり公的資金を使わないで中小企業や公共事業などに公的資金を投資してほしいと思います。

▼やる気があっても年齢などによる制限がいつもネックになっている。

▼中高年の求人が少ないため働きたくても働けない。

▼私は現在六十二歳で健康で働く条件はあります。しかし残念ながら就職口がないのです。あっても警備員、掃除の会社でいわゆる3Kの会社で、日の当たらぬ会社が多い。これらの会社での苛酷な労働条件は体験済みだ。「年寄りにも仕事を」。

▼仕事を探しても、また中小企業あるいは大企業でも昔のように安定していない状況で、生きていくのが不安になります。常に労働が可能であるように自分を磨かなくてはいけないので、そのためにはまたお金がかかります。もっと年齢でなく健康であれば働ける場所を政府がつくってほしい。職安に来ている求人リストの内容が面接をするとずいぶん内容が違っているので困ります。とくに不況なのでしようがないのですが。これでは何回も退職を余儀なくされるので、もう少し求人リストの内容を調べてほしい。それでないと、不安で不安で困ります。

▼長年働いた会社で、四十歳代後半頃から新入社員へ仕事を教える立場で身を粉にしてその育成に努力しているのに、大卒の若者ばかりが優遇され、われわれはちっともむくわれずサービス超勤が多かった。労働に見合う賃金と差別のない管理者、経営者に恵まれたいと痛切に感じた。


▼労働の意欲のある人に、職場を与えて下さい。

▼会社を辞めてから子供ができたので、今やっと仕事をさがしだしたところです。久しぶりに職安にいったら、人が多くてびっくりしました。私の場合は、子供をあずけて働かなくてはならないので、保育園もさがさなくてはなりません。託児所があるところをこれから増やしていってほしい。失業保険もやっぱり生活の苦しい家庭が多いと思うので、三カ月といわず、すぐ支給してくれればと思う。税金も今はお金がないのに払わなくてはいけないし、国民に対してもっと考えてほしい。

▼四十四歳の女性です。母子家庭で子供が現在小学三年生で、家庭も大切にしていかないと子供の情緒が不安定になるので、完全週休二日制、九時〜五時で家の近所でというと皆無です。まず年齢的なハンデが強く、職安、すべての求人誌とチェックしていますがありません。家庭をもっと大切にする意味で完全二日制、九時〜五時の勤務体制を行政、政府がもっと呼びかけてほしい。

▼アルバイト、パートなどの仕事はなんとかあるが、一般の仕事となるとほとんどない。障害者にとっては再就職はないに等しい、とくに家族がいる人にとっては。

▼やっと希望にあう会社に面接にいくと、また来たかという感じで、いいかげんにあしらわれました。何か資格を持たないとダメだな。

▼現在、二十九歳で結婚しております。前職での通勤に一時間以上かかるようになり退職しましたが、年齢制限と家庭持ちということで、なかなか今までの経験している仕事(経理六年間)でさえつけない世の中です。早く仕事がしたいものです。


生活苦!

督促にノイローゼぎみ

◆消費税また来年からの介護保険と、失業で収入ゼロの者にとって非常に厳しい。年金は免除希望しました。新聞、TV、電話もやめようと思う今日このごろ。

◆失業して初めてわかったが、家賃がくるわ住民税がくるわ国民健康保険がくるわ。給料は1円も入らないし、失業保険の手続きをしましたが、まだ入ってこないし、どうしたらいいのか分からない。まだある妻の年金を払わなければならない。失業給付をもらってもみんな出てしまうのではないか。あとは年金だが、これがないと生活ができないのだが、聞くところによると失業保険をもらうともらえないとか。これがないと大変なんだがどうなっているか知らせてほしい。

◆1人暮らしのため、家賃、税金(保険、年金)、光熱費などで生活費が足りなくなってしまった。20代後半のため、職安でもさがしているのですが、やはり少ないような気がします。もしよい仕事が見つかったとしても、また、倒産や解雇になったときを考えると恐ろしいです。

◆職をみつけるまでにこんなに苦労するとは思いませんでした。毎月の国民年金、保険料の通知をなくしてほしい。1人暮らしには毎月1万円ぐらい支払うことになると、いずれ払えなくなるのではないかと思うのです(大きな金となって)。

◆子供が高校にいくようになりしんどい。生活ができない。

◆毎日が不安。前年の給料明細で税金が取られる。職があっても給料が少ない。

◆62歳で退職したが、親会社が仕事を取り上げるかたちになり、転職の止むなきに至ったことが主因です。年金での生活が心の支えですが、健康状態が不安で将来展望は暗い。

◆会社を辞めて感じたことは今は本当に不況なんだと思いました。早く今の状態を何とかしてほしいです。政治家の人がお金をたくさんもらっているのはおかしい。もっと減らして公共事業や、この失業を何とかしてほしいです。約20年間、外注として働いていたため、失業したら生活保障がなく、お金がなく、生活に苦しんでいる。

◆失業して収入なしで、部屋代も払えない状態が続いている。税金、保険の督促が月に2回以上も執拗にくるため、ノイローゼぎみです。失業の生活資金貸付制度のことを教えて下さい。

◆1年前退職しました。職安に1年通っています。今だに働くところがなく生活保障がなくお金がなく、生活に苦しんでいます。早く仕事したいですが、仕事ないですか。

◆不況で採用側天下になり、立場の弱い者ばかりがいじめられているようで悲しいです。せめて65歳ぐらいまで働けるところがあればと思います。収入もないのに市県民税をとられるのはかなわない。また国民健康保険、国民年金の保険料の負担が大変である。


くやしい!

理由わからぬ突然の解雇

★失業の理由は自己都合退職ですが、いままでやっていた仕事を部長の口利きで入った人に全部教えるように言われ、辞めざるを得ない立場になりました。人を恨む気持ちから抜け出すのに苦労しました。企業は若くて時給の少しでも安い人を求めるのは理解できますが、今まではボランティアなどにもかかわってきましたが、自分が困っているときは誰も助けてくれない。人間不信になりました。でも、男性の失業ほどは深刻ではないと思っている。家族を支えている人をなんとかしてあげてほしい。

★夫婦でビル管理人でしたが、急に定年退職をいい渡されました。これからの老後の貯蓄というところで解雇、それに前年度の税金ばかり催促。失業保険だけでどうして払っていけというのか苦しんでいます。再就職も数少なく困っています。

★定年と突然いわれました。私は60歳まで働けると思っていましたので残念です。男性は60歳までいけるようです。どうも私1人だけが解雇のようですが、理由がわからない。何の説明もないのがくやしい。男女雇用均等をいわれても現状では無理のようですね。

★人それぞれ生活を背負って生きています。それを事業主の都合にて解雇はできず、退職へ追い込むようないやがらせをしたりしている会社、病院などがあります。行政の方も、もう少し立ち入って指導などを行ってほしい。


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