私はこの二月に、学校を卒業してから十三年間勤めて来た会社から、「三月から来なくていい」と言われ、現在失業中の身です。
三月に入ってから、週のうち三日間ほど職業安定所に通って、求職活動を続けています。
私は三十代だけど、子どもを生むことはやめようと思っています。先の見えない世の中でいつ自分が苦しい生活をすることになるか分からないからです。今でも節約、節約の毎日です。何もぜいたくなんてしていないのに…。
夫の会社も、半分以上がリストラにあって、いつ夫が失業するかと思うと、不安でたまりません。家のローン、税金、年金、保険など出費ばかりが多く、ついつい心もすさんできます。
このところ、株価も少し上がっているようです。しかし、その中身はというと、何千人ものリストラ計画を発表した企業の株が値上がりしているそうです。
また、政府も少し景気がよくなってきているみたいな発表をしました。景気対策の公共事業が実を結んでいるということです。でも、その裏で毎月多くの人が職を失っているのです。
こういう社会って、何かおかしいと思います。失業者が増え続けているのに、景気がよくなるのでしょうか。とてもそんなふうには思えません。
四月には、統一地方選が行われるということで、テレビや新聞でも予定候補者などの討論会が行われています。
しかし、どの番組や記事を見ても、私たち失業者に対するメッセージや政策は聞かれません。全国で三百万人もの人たちが失業して、本当に困っているというのに、どうしてなんでしょう。
また、私たちの市でも最近地域振興券の配布と使用が始まっています。夫婦二人のわが家にはこの地域振興券も配布されません。
どうしてなんですか? 年収に関係なく子供がいる家には無条件で配布されることも不思議でなりません。やはり、経済的に困っている人にこそ、こういう支援をすべきなのではないでしょうか。
今の世の中、ホームレスの人がたくさんたくさんいて、小渕首相も一度ホームレスをしてみれば即行動するのではないでしょうか? 銀行救済などの無駄なお金を使わず、税金は国民のために使ってほしいのです。
ほんとうに誰のための政治が行われているのでしょう。
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