981215


来年もがんばるぞ

就業規則見直し

労働条件低下、賃下げ攻撃

一歩も譲れない闘いだ

電装部品工場労働者 浜田 周二


 生まれ故郷に帰って十五年。車の電装部品を製造している現在の会社に勤めて、十三年になります。

 だが、今年ほど仕事のない年はありませんでした。そして、ついにこの年末になって、操業短縮に追い込まれました。十一月は三日間、十二月は四日間休業というものです。来春には、他の仕事の発注が決まっているので、それまでは現在の体制で何とかもちこたえたいというのが会社の考えです。

 今回の仕事の低迷は年頭からであり、今までとはまったく違います。ですから、今までは残業で稼いできましたが、今年は大幅な年収のダウンです。私も残業が年間で十時間ほどでした。おそらく男子組合員は、平均五十万円ぐらいの減収です。田舎のため、家のローンなどはほとんどありませんが、それでも若い人は車のローンなどを抱えており、たいへんです。

 会社はこの経済状況のもとで、人件費の削減をはかるために、大幅な就業規則の見直しを、労働組合に提案してきました。労働組合からみれば、労働条件の低下、賃下げにつながるもので、一歩も譲れません。

 操業短縮の賃金補てんで、その問題が出てきました。会社は、親会社の労資が法律に準じて六〇%の賃金補てんで合意しているから、私たちにも六〇%で合意してくれと持ちかけてきました。

 いうまでもなく、労働組合は拒否しました。親会社は企業内組合であり、下請けで労働組合があるのは私のところだけです。会社も六〇%では労働組合が受け入れないことはわかりつつも、親会社の意向を受けて提案してきたようです。

 労組県本部の役員も交えて二回交渉し、不満は残りましたが、八〇%補てんで合意しました。下請け中小企業で働く悲哀を、いつもなめさせられています。

 会社は次から次へと攻撃をしかけてきますが、組合民主主義を大切にしながら、中央本部の方針にもあるように、雇用も賃上げも勝ちとる闘いを、来春につなげていきたいと思います。


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