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配転命令の日に仲間が入院

ただちに門前で抗議集会

JRは血も涙もないのか

国労組合員 工藤 幸治


 会社は先日、私の職場の国労組合員四人に対し、不当にもA運転所への配転を通知してきました。一人は分会役員、もう一人は班役員、そして他の二人は会社側の「国労脱退強要」を拒否した仲間たちです。

 彼らをA運転所へ配転する正当な理由は、何もありません。他労組の組合員でA運転所へ技術交流や応援に行った人も多いし、またA運転所へ転勤してもよいという人も多くいる中での強制配転は、まさに国労つぶしとしかいいようがありません。

 さらに許せないことには、このA運転所からベテランの年配者ばかり(うち国労組合員九人)を差し替えのごとく、私たちの職場へ強制配転させました。

 JRの現場は、技術やカンを習得するのに、最低でも二〜三年はかかります。高齢者を配転するということは、「いやがらせ」「国労つぶし」のためであることは、明白です。年配者を退職に追い込み、職場から放り出そうとするリストラの一環です。

 多くの仲間は「JRには血も涙もないのか」と怒っています。

 今回、配転命令が出されたBさんは、突然全身の震えが止まらず、ケイレンを起こして吐き、緊急入院しました。

 医者の診断では「ストレスと精神的なものが全身のケイレンとなってあらわれた。胃カイヨウもわずらっている」とのことでした。

 彼はクラブ活動もやっていて、立派な体格をしていて、病気なんかする人ではありませんでした。また、職場でも「生え抜き」で、仲間の信頼も厚い人なので、他労組の仲間も「ほんとうに会社はひどいことをする」と怒っていました。

 思いおこせば、ここ半年で「エッ、あの人が」というような人たちが、倒れて入院しています。やっぱり、JR職場は異常だと思います。

 今回の不当配転に対し、労組はただちに職場の門前で抗議集会を行い、支社前にも押しかけて抗議集会を開催しました。

 私も半年前、職場が丸ごと外注化され、今の職場に配転させられました。配転通知を受け取るとき、だんだん腹がたってきて、「希望もしていない所へなぜやるのか!」と抗議し、通知書を助役にたたき返しました。

 今、マスコミで電車の駅の行き過ぎとか、故障での遅れとかでJRがたたかれていますが、当然の結果だと思います。私の職場では、ベテランは清掃作業に追いやり、現場はシロウト集団の集まりで、仕事はべた遅れ。残業と休日出勤が、当たり前になっています。このように、JRは仕事や安全より、国労つぶししか頭にないようです。

 私は、何もできない自分に、組合に腹だたしい。かつての団結した国労では、こんなことは考えられませんでした。まじめに働く仲間をないがしろにするJRや社会を許せない。

 こんなひどい国労差別を一日も早くなくすためにも、日常の現場で、仲間の団結を固めるために、私はいま力を入れて組合を強める努力をしています。

 JRの不当な攻撃は絶対許さんぞ。来年もがんばるぞ。


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