980905


全国一般定期大会に参加して

「雇用も賃上げも必要」

いまこそ労組の出番だ

化学工場労働者 花田 和明


 私は田舎の県の中小企業に働いて三十数年になります。

 去る八月二十三日から二十五日、富山県で開催された第五十二回全国一般労働組合定期全国大会に代議員の一人として参加しました。

 大会は内外情勢の激変の中で労働組合の真価が問われており、どのような討議と方向が決定されるのか、注目と期待を胸に参加しました。討議では、不況・倒産という深刻な状況下での組合員への不当解雇問題、労働基準法の改悪反対闘争などが活発に報告され、討議が行われました。

 また、大会に来ひんとして参加していた笹森連合事務局長を前に、松井委員長の開会あいさつでは日経連の軽井沢セミナーでの笹森発言(雇用確保優先でベアゼロ)が取り上げられ、会場はざわめきました。

 笹森事務局長は来ひんあいさつの中で、弁明にこれ務めていましたが、各地の代議員の発言でも取り上げられ、「中小労働者の状況を無視した発言」との批判を受けていました。「雇用か賃上げか」ではなく、なぜ「雇用も賃上げもだ」と言わないのか、と思ったのは私ばかりではなかったことで力強さを感じる一場面でした。

 私は今の会社に就職して間もなく組合結成に参加しました。その組合もすでに二十五周年を迎えました。全国大会へも久々の参加でした。ここ数年は組合活動では実務的な役割を果たしていたからです。全国各地の仲間が闘いと結びつけて組織拡大を進めていることが生き生きと報告され、大いに激励されたり学んだりという感じでした。

 倒産・解雇問題があちこちで起こっている今こそ、労働組合の役割を果たすときであり、組織を拡大していくときではないかと思いました。組合の幹部はいま本当にエリを正し、組合員の団結と大衆行動の力を信じて闘いの先頭に立つときではないか、と感じさせられた大会参加となりました。

 不況の中で犠牲にされ、失業者となった仲間はハローワークにあふれています。「明日はわが身」であり、「職よこせ」の闘いを起こしていくときではないかと思っているのは、私だけではないと思います。

 皆さんがんばりましょう。職場で声を上げていきましょう。


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