この「通信」を書いている時点では参院選の最中ですが、読まれるときには結果がすでにわかっていることだと思います。
「選挙で世の中は変わらない」ことは、いつの選挙でも思い知らされることです。今回は、景気がきわめて悪いというより、もはや資本主義という社会システム自体が本質的にかかえている問題が表面化してきたことによるさまざまな現象が私たちをおそっている中での選挙です。
私の住む地域でも不況は深刻で、この一カ月の間にガソリンスタンドが五軒もつぶれています。生活も非常に苦しいわけですから、ワラにもすがる思いで投票に出かける人もいるでしょう。しかし、私たちの生活実感とまるでかけ離れた切実感のない選挙戦がやられているという印象です。
また、参院選でありながら、国政のもっとも根本的な問題である国の進路についてまったく争われていません。この課題は選挙以外の舞台で争わなくてはならないということです。
たとえば、きわめて重大な新ガイドラインについて、自民党ができるだけ争点にしたくないのは当然だとしても、野党も「票にならない」としてとりあげないというのは、その程度の党で、現在のような厳しい情勢を闘う意思も力もないことを自らあばいているようなものです。
選挙が終わったら、いよいよさまざまな問題が、オブラートに包まれることなしに目前に迫ってくることは間違いありません。
私は社長と二人だけの自動車関連の金型製作の職場で働いていますが、零細なので仕事がある時は忙しく、仕事がない時はパッタリないという状況です。五月には仕事がほとんどなく残業もなかったので、給料は十万も減りました。先行きがとても不安です。
これからはいっそう熱くなる情勢になってきます。夏バテしないようにがんばりましょう。
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