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今年もがんばろう!

みんな不満を抱えてる

山形県  横溝 美江子


 山形県から新年のごあいさつを申し上げます。

 こちらは若い人が少なく、すでに「高齢社会」に突入していて、これからどうなっていくのかとすごい危機感をいだいています。身近にも、寝たきりで家族がいないという老人がたくさんいます。別名「誤解保険」と呼ばれる介護保険でなく、行政に色々なことを準備させないといけないと思っています。

 不況も深刻です。地元には大企業がほとんどなく、建設関係の仕事ばかりです。

 今は高速道路の建設があるので仕事がありますが、それが終われば仕事がなくなってしまうでしょう。夫は建設関係の仕事をしているので、今から心配です。私も以前、他に仕事がなくて道路工事の仕事をしたことがありますが、ある朝、腰が燃えるように痛くなって、数カ月で辞めました。今は民間の福祉施設で働きながら、週に二回、自家製のパンを売って生計を立てています。

 私の住む町は温泉町でもありますが、泊まり客もだいぶ少なくなっていて、パートの仕事も減っているようです。

 そんななかで、去年の秋は、北京女性会議に参加した方を呼んで、女性の生き方や問題意識などを話してもらう講演会を開きました。講演会や集会がほとんど取り組まれない地域なので、人が集まるかと心配していたのですが、稲刈りの一番忙しい時期で、いい天気の農作業日和にもかかわらず百人近くが集まりました。集まったのはほとんどが女性でした。講演会の後の分科会も、ほとんどの人が帰らずに参加しました。そして、みんな今まで押し殺していたことを吐き出すように、自分の思いを話していました。みんな不満を持っているのです。怒りを持っている人や話し合える人と出会うことができた一年でした。

 今年は、去年知り合った人たちといっしょに、いろいろと取り組んでいきたいと考えています。


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