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闘わないが増える組合 

強制配転を許さない職場を 

竹村 慎一・郵便労働者 


 労働新聞で全逓組合員の飯岡さんの通信を読みましたが、私は集配課(郵便配達)ですので、飯岡さんのいる郵便課とはいくらか違うかもしれませんが、当局の管理強化や組合のふがいなさは同じです。
 集配では夜間配達が問題になっていますが、私の局は繁華街・官庁街にあるので、夜間配達を完全には行っていません。それというのも、多くの官庁や会社は夜間配達を望んでいないからです。こうした実態があるので、私たちも大部分のブツ(郵便物のこと)は明日まわしにしています。
 もちろん普通の住宅や新聞の支局、二十四時間体制の大企業には配達しています。それでもよその局のように夜間配達でヒイヒイいうようなことはありません。当然ですが、われわれ集配分会のものが管理職に抵抗しているのは前提ですが。
 さて組合のことですが、私も全逓組合員です。でも最近の組合はほとんど活動していません。これまでは、班(郵便局の集配課では、課のなかに十人前後の班があります。普通にいえば係にあたるかもしれません)ごとに組合の会議をしていました。会議といっても大げさなものではなく、残業をしたか、管理職が何か言ってきたか、組合の動員の案内などを勤務終了後にミーティングをするものです。その班会議が最近はさっぱり行われません。だから毎週一回の定例の集配分会の全体会議も、よほど何かことが起きなければ行われません。
 さて、広域人事交流ですが、いろいろ聞くと東京が相当やられたようですが、私のいる集配課ではありませんでした。でも職場では、「あと一、二年もすれば、うちの局でもやられるだろうな」という声があり、若い組合員からは「人事交流で飛ばされれば、組合を辞めてやる」との声もあがっています。
 人事交流で不当配転させられ人事院に提訴した他局の仲間もいますが、人事院で勝てるとは思っていません。頭にきて、どうしても黙っていられないので提訴したのです。 ところが不思議なことに全逓組合員は増えています。職場では「なんで増えるんだ」という声もありますが、誰も組合を辞めるとは言いだしていません。やはりなにかしら組合に期待するものがあるからです。そうは言っても、闘わなければいくら全逓組合員が増えても力になるとは思えませんが…。
 やはり「強制配転を許さない職場をつくる」ことが大切だと思っています。そのためには、日頃からなんでも話し合うことが、組合員の団結を固めることになると思います。
 そうした日が来ることを願いながら、私なりにがんばらねばと思っているところです。 


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