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労働新聞 2022年1月25日号 8面・通信・投稿

米軍由来のコロナ感染爆発

米従属では沖縄も日本も潰れる

沖縄県・島袋 寛美

 新型コロナウイルスの感染が全国的に急増していますが、この「第六波」は完全に在日米軍が原因です。
 昨年十二月十七日に沖縄の海兵隊基地で働く日本人従業員から国内で初めてオミクロン株が検出されました。それから一カ月が経つ現在、沖縄は連日千五百人以上の新規感染者が出るひどい状況が続いています。濃厚接触者の激増で、医療現場だけでなく、教育、福祉、消防など、ありとあらゆる職場で欠勤者が相次いでいます。
 先週、私の子どもたちが通う保育園でも感染者が出てしまい、今も休園が続いています。うちでは正月明けから感染を恐れて休ませていたので影響はありませんでした。しかし感染者や濃厚接触者となった園児の保護者は不安な日々を過ごしています。
  私たち家族は生活が成り立っているだけまだ影響は少ない方でしょう。居酒屋を経営している親戚は、「やっと客が戻ってきていたのに」と、ひどく落胆しています。 県内の飲食店の七割が休業し、修学旅行の観光バスの九割がキャンセルされており、県民生活への影響は深刻化しています。
 今回、米軍基地内で大規模クラスターが発生した原因は、不平等きわまりない日米地位協定にあります。米国から基地に直接入国する際、日本の検疫が免除されています。昨年九月に米軍が勝手に入国時の検査を緩和した結果、十二月に海兵隊部隊がPCR検査も受けずに入国し、大規模クラスターを発生させてしまいました。それからあっという間に市中感染が広がってしまいました。
 しかも、米軍は入国時のPCR検査をしていない期間も、出国時にはPCR検査をしていたことが報道されています。本当に、米国は自国のこと、自国民のことしか考えていません。このニュースを見て、コロナで業務が増え続けている夫は、「ぶっとばしたい!」と怒っています。これはほとんどの沖縄県民が抱く憤りです。
 また、大規模クラスターが発生した基地で友人の夫が働いているのですが、その夫は感染予防のため医療用のマスクを付けて働いていて、息苦しくて仕方ないそうです。家族には「米国は大嫌い」といつも言っているそうです。
 一月十七日の日米の外務・防衛担当閣僚会合((2プラス2)では、台湾有事に日米が共同で対処すると発表されましたが、そのほかにも見逃せないのは、米海兵隊四千人と家族の沖縄からグアムへの移転の加速化でも一致したことです。有事の際、戦場になる沖縄から自国民は真っ先に避難させておく…沖縄県民や自衛隊員の命などどうでもいいのでしょう。
 こんな米国に付き従っていたら、日本は、沖縄は、潰れます。日米安保は日本も日本人も守らないことははっきりしています。
 岸田首相も岸防衛相も林外相も、中国敵視で勇ましいことは言っても、米国には地位協定の改正すら言えない。完全になめられています。
 今は巣ごもり生活の保護者同士、ラインでお互いの子どもたいの健康を確かめ合ったり、励まし合ったり、米軍の愚痴を言い合ったりする毎日です。皆日々の生活で精一杯です。周りとのつながりを大切にしながら、政治を変えるためにどうすればいいのか模索していきたいと思います。


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