労働新聞 2004年12月5日号 通信・投稿

コメ豊作でも価格安い

宮城 升沢 克哲

 宮城県の今年のコメの収量は作況指数108。10アール当たり524キロで、収穫量は全国でも上位のほうにある。天候がきわめてよく7月下旬から8月上旬の幼穂形成期、減数分裂期および出穂期は天候に恵まれたことが大きな要因である。成熟期になっても比較的天候に恵まれ、成熟もよくコメの品質もよかった。
 しかし、コメが豊作であっても米価が安く、第2回の入札でも60キロ当たり1万5千円ぐらいだ。コメの過剰から販売にも苦労するような現状だ。コメをもっともっと食べてくれることを願っている。
 少なくとも2万円くらいまでの価格でなければ、コメづくり農家の人びとは経営にきわめて苦労する。1ヘクタールや2ヘクタールのコメづくりでは農家の人もなかなか生活困難で、やむなく出稼ぎせざるをえないし、それに後継者もきわめて少ない。現在コメづくりに就農しているのは60歳前後である。これでは若者が農村からいなくなり、今後の農業経営はきわめて心配である。消費者の人びとよ、もっともっとコメを多く食べて、日本の農業を守りましょう。

 


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