労働新聞 2004年11月15日号 通信・投稿

ハローワークは無責任

へんな会社を紹介するな

失業者 高木 信康

 40歳代後半の男性です。約3カ月の失業期間を経て、ようやく職が決まりました。ですが、半年間の短期雇用。
 前に勤めていた会社は、派遣から聞いていた業務内容とまったく違った仕事をやらされました。正社員からも冷たく接せられ、ずいぶんとつらい思いの末に、短期間で辞めざるをえませんでした。
 休日を使って、資格の取得に励み、何とか今の企業ニーズに見合った技術を身につけたいと努力しています。ですが、20数年勤めていた会社が倒産し、職を失ってから4年間、短期の仕事はありましたが、いつも不安定な雇用状態で、将来の展望がまったく描けないでいます。
 いま、ハローワークで紹介される仕事はほとんどが派遣社員です。この派遣会社の求人内容が、まったくいいかげんです。基本給22〜32万円などと書かれていても、実際には時間給の扱いだったり、年齢が25〜50歳と書かれていても、面接に行くと高齢だからダメだと言われたり。他にも、採用3人と書かれていて、また面接をしてから採用まで1カ月以上もかかり、前の会社では4月下旬に面接を行ったのに、実際に勤務を始めたのは6月になってからでした。
 派遣先での仕事は紹介業務とまったく違ったもので、一生懸命に努力しましたが仕事をこなせず、何とかできる職種に変えてほしいと、派遣元にも交渉してもらいましたが、結局は「ミスマッチングのため辞めてほしい」と派遣先から言われました。
 それなら新しい派遣先を保障してほしいと、何度も会社と交渉しましたが、仕事の紹介も生活の保障もない状態が続き、会社を辞めました。
 こんないいかげんな派遣会社がハローワークで紹介されていること自体、おかしいと怒っています。求人内容が実際と違っていたことがわかれば、その会社に何らかのペナルティを科したり、2度と求人をさせないような処置を、国の機関ならば責任を持ってやってほしいと思っています。
 1人でハローワークの職員にも訴えましたが、あいまいなままです。街頭で演説をしていた国会議員にも直接訴えましたが、まだ何の連絡もありません。われわれ中高年者にとっては、再就職しようと思ったら、今は派遣会社しかないのです。何年か前に国はずいぶんと派遣の職種を広げましたが、それならばいいかげんな派遣会社を罰する何らかの対策をぜひとってほしい。
 国や自治体を動かすには、1人の力では限界があります。同じような境遇にあっている人たちとの連帯を広げるために、自分もできるだけの努力をしたいと思っています。


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