「つくる会」教科書阻止へ　地域での運動を広げよう　「教育基本法の改悪をとめよう！」全国集会に参加して

労働新聞　2004年11月15日号通信・投稿

「つくる会」教科書阻止へ

地域での運動を広げよう
「教育基本法の改悪をとめよう！」
全国集会に参加して
！

西岡　満也

　子供は「お国」のために
　いるんじゃない
　
　超ロングランの集会でした。１１月６日、１２時半の開場から、デモ出発の４時過ぎまで５時間近く。しかし、文字通りの全国集会となったという小森陽一さん（実行委員会代表発言）の報告の通り、憲法改悪に直結しかねない教育基本法改悪に危ぐする人びとが全国から参加して、時間の経つのも忘れました。
　昨年は会場の日比谷公会堂が満員となり、入場することができなかったので、今年は早めに家を出て参加してました。会場ではたくさんの思いを同じくする仲間に合うこともできました。
　主催者発表で5000人の参加とのこと。この数は参加者にすべてプログラムを配ることでカウントした数字なので正確です。よく、集会の主催者発表と警察発表が大きく食い違うことがありますが、水増しの必要のないほど会場は人で埋め尽くされました。
　草の根という言い古された言葉がありますが、そのようにいうかどうかは別として、この集会でも労働組合の協力は大きいものの、１人ひとりが問題意識を持って参加していることが分かります。

　小泉コントで大爆笑

　さまざまな方面からの報告や決意表明が行われる中、突然司会者から「次は小泉総理大臣です」という紹介がありました。もちろんこれはシャレで、コント集団「ニュース�ペーパー」のパフォーマンスです。ニセ小泉は満員の観衆を前にこう演説しました。
　「何の集まりだか知らないが、皆さんご苦労さんです！　ブッシュが再選されてよかった。嫌みに耐えてよくがんばった。感動した！　それにしても、いま問題は新潟の地震ですよ。私の献金疑惑が、地震で隠れてよかった…。イラクで香田さんが亡くなった。行っちゃいけないと言っていたのに。私なんか本当は行かなくちゃいけないのに、新潟さえもすぐには行かなかったんだから、あんなに近いのに。これは自己責任です。サッカー日本代表が負ければジーコ責任。皆さんの生活が大変なのも自己責任。私は痛みを伴うと最初から言っているんだから。皆さんにお願いします。有事法制・教育基本法・憲法改悪これが１本でつながっていると決して気がつかないように」……。
　全国集会成功を、地域での運動に結びつけたいと思います。
　ただ、この集会では卒業式・入学式で君が代斉唱のとき不起立で処分された日教組などの組合員が発言する機会がほとんどなかったのは残念だし、不自然でした。処分者があまりいない、共産党の影響が強い全教（全労連）の組合が排除したのでなければいいですが。
　全国集会は大いに盛り上がりましたが、こうした盛り上がりを来年の教科書採択で生かさないといけません。「つくる会」は既にいくつかの学校で「成果」をあげているようです。私の子供は、中学２年生です。ですから、前回の教科書採択で「つくる会」教科書採択が０．０３％にとどめることができたため、あの醜悪な教科書を使わなくて済みました。一生使わなくてすむように、地域で「つくる会」教科書阻止でがんばろうと思っています。最近、そうした仲間もできました。全国の皆さん、がんばりましょう。