労働新聞 2004年10月5日号 通信・投稿
フィリピントヨタ労組が来日
労働者の連帯こそ大きな力
トヨタ抗議行動に参加
愛知・橋田 和行
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労働新聞の九月二十五日号に出ていた、フィリピントヨタ労組支援集会とトヨタ本社抗議行動に参加してきました。今回は四回目の行動ですが、この問題が年をおうごとに労働者の中に浸透してきていると感じました。
九月二十日、トヨタ本社のある愛知環状鉄道の三河豊田駅前の宣伝では、昨年に比べて多くの人がチラシを受け取ってくれました。特に、若い女性がよく受け取ってくれます。
トヨタ本社の事務は約七千人いますが、九割以上は派遣労働者ですので、ビラを受け取った人の大部分は派遣労働者だと思います。トヨタの正社員と同じ仕事をしていても、派遣社員は給料は半分ですから、当然、不満もあるでしょう。そうしたことから、ビラの受け取りがよかったのではないしょうか。
本社前での抗議行動には多くの労働組合・労働者が参加していました。前日の夕方から大雨になり、当日の天候が心配されましたが、普段の行いがよいのか快晴でした。本社前には集会を準備した「フィリピントヨタ労組を支援する愛知の会」がつくったゼッケンを全員がつけて集まり、抗議行動を行いました。こうした行動をトヨタの社員やトヨタ関連の労働者もずいぶんと見ていました。
トヨタはこれまでも、フィリピンの問題は現地で解決すべき問題だと、知らん顔をしてきましたが、毎年こうした行動が行われれば、いつまでも無視はできないと思います。それにしても、すごいと思ったのは、フィリピントヨタ労組が全日本造船機械労組に加盟したことです。これで日本の労組の一員ですから、トヨタも交渉を拒否すれば、労働法違反になります。だれが考えたかは知りませんが、こうした方法もあるのかと思いました。
フィリピントヨタ労組のエド委員長などがトヨタ本社と交渉をしている時に、本社前では多くの労働者が連帯の気持ちをそれぞれに熱く語っていました。その中に、同じ自動車産業で働く労働者もいました。もちろん、自動車以外で働く労働者も参加しています。こうした連帯した行動こそ重要だし、大きな力になると思います。
トヨタでの理不尽な組合つぶしの攻撃に、フィリピントヨタ労組は、決してめげることなく闘い続けています。しかも、財政的には大変な状態にありながら、家族も力を合わせて闘っています。やはり、資本の攻撃に対してあきらめてはいけないし、勝利するまで闘うことが大事です。
そうしたフィリピン労働者の闘いを少しでも支援したいと思います。来年は解決していればよいのですが、そうでない場合には、より多くの労働者に訴え、もっともっと支援の輪が広がるように、がんばりたいものです。
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