労働新聞 2004年6月15日号 通信・投稿

「本当の敵はだれか?」

団結することが緊急の課題

武田 政史

 一読者として投稿したい気持ちがあり、させていただきます。
 私はもう50歳を過ぎ、あと8年で定年の身ですが、ベトナム反戦運動も経験し、そして今も同じような「イラク戦争」を、残念ながら体験しているというわけです。
 ここで違うのは、私自身が歳を取ったこと、反対の動きが以前のような激しい闘いとはなっていないこと。昔が正しいかは分かりません。
 でも、人間は総括せず反省せず、学ぶことを忘れた動物ですね。だれが言ったか忘れましたが、歴史は繰り返すのでしょうか? そして最大の違いは、人びとは雇用不安と明日の生活を心配することに支配されて、イラク戦争でもし景気が良くなればそれに飛びつく可能性すらあります。
 あの人質問題では強い怒りを覚えました。人質になった方々に対して、心ない人びとは、考え方が違うのだから「自己責任」だと、いつから日本人は「成熟」した(?)ヨーロッパ人になったのでしょうか? お上に対しては、何も言えず「普通」の人には汚い言葉を吐き、自分より弱いと判断したらさらに追い詰めていく。
 日本人は本当にどうなってしまったのか? これがいちばんの心配事です。
 職場でも、少し上の賃金を得ている人にはいろいろと文句を言い、もっと上の賃金を得ている人には何も言わない。身近な自分より劣ると感じたら……まあ愚痴ばっかり言ってすみません。
 本当の敵はだれか? を認識し、それに向かって団結することが、こんにち的状況の中で緊急の課題ではないでしょうか。例えば、反米・反政府・反独占共同戦線のような。
 結論、闘い続けること、それしかないですね。これからも共に闘い続けましょう。戦線が別であっても。まとまりがなく申し訳ありません。


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