労働新聞 2004年3月25日号 通信・投稿

働く人が報われる政治を

勤務の合間ぬって求職活動
ハローワークに言いたい!

派遣社員 森下 俊英

 4年前に、勤めていた会社が倒産しました。以降、アルバイト、契約社員などで勤務し、その間職業訓練校にも通いました。
 倒産するまでの二十数年、倉庫管理業務に携わってきましたが、若いころの希望は、小学校の教員になることでした。かつて放映された「熱中時代」を見て、うらやましいと思っていました。
 「一生懸命」が私のモットーで、今も資格取得勉強に励んでいます。ところが現実は、大変な就職難です。昨年、今の派遣会社に就職が決まるまで、50社以上の面接を受けました。ようやく就職できましたが、来月からは派遣先の事情で、勤務日が半分になってしまい(給料も半分に)、とても生活ができません。今年になってから、勤務の合間をぬって再び求職活動を行う毎日です。
 行政やハローワークに言いたいことはたくさんあります。ひとつは私のように、職がいちおう決まっていても求職活動を必要とする人のために、土曜、日曜も仕事の紹介業務を行ってほしいのです。私の県では、少ないとはいえいくつかのハローワークが休日の紹介業務を行っていますが、隣県のハローワークは行っていません。県境に住む私にとっては、切実な要求です。
 また最近、書類選考だけの企業も増えてきていますが、その紹介件数をもっと増やしてほしいのです。今のように2社しか紹介してくれない、ということではなく、せめて5〜6社は紹介してほしい。というのも、企業によってはせっかく書類を送っても、2週間以上もほったらかしにしておくところがあるのです。失業者にとっては、1日1日がとても大切で、早く結果を知りたいのに、そんな企業が多いのです。
 そして官僚の天下りなどは、即刻やめてもらいたい。このことは先日、失業者ネットで議会や労働局に要請に行き、強く要求しました。
 政治のことでは、前回の投稿記事で、失業者の方が「イラク派兵より失業対策だ」と書いておられましたが、まったく同感です。
 一部の大企業や力を持っている人たちだけが幸せになれるのが、今の社会です。このことはここ数年間の求職活動の中で、いやというほど感じてきました。真面目に働く者が報われる政治、皆がそこそこでもいいから、余裕をもって暮らすことができるような政治を、切に願っています。


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