労働新聞 2003年5月5日号 通信・投稿

上場台地の百姓から 
その1

昨年は赤字重なって休農

田畑 百生

 私は、佐賀県の西北部に位置する上場台地で、農業を営んで30年になります。47歳、独身です。
 田んぼ130アール、普通畑70アール、露地みかん園60アールを所有しています。仲間の農家に預けているために、耕作可能な田畑は、田んぼ30アール、畑20アール、みかん園60アールです。
 営農に赤字を重ね、昨年は休農してしまい、無農薬のみかんを5トン程度収穫、出荷したにすぎませんでした。当然、生活していくために、魚の加工会社、高速道路工事人とアルバイトを変わり、今は、養鶏場へ午前中だけの仕事(卵の配達と一区画集卵作業)をしてまる5カ月になります。給料は時給700円と通勤手当、月5000円で1カ月6、7万円にしかなりません。
 4月から生産組合長(20人の組合員の代表)の当番になるので、コメ、みかん、露地野菜を可能な限り生産することにしています。そして、自分で販売する予定です。つまり、今年は、養鶏場のアルバイト、農産物の生産、仲買い、3つの仕事を組み合わせて、生きていこうと思っているところです。
 この続きは、次号でお知らせします。私自身も、なぜ今の自分があるのか、不況に強い農業がなぜ現代ではダメなのか、まだ整理がつきません。今回はあいさつまでにします。


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