労働新聞 2002年12月5日号 通信・投稿

政府はコメ作りを保護せよ
農民を 年間苦しめた減反

宮城県・種苗業 升沢 克哲

 コメの過剰問題から始まった水田への減反対策が1971年から始まり、あれから30余年の長期にわたり、水田に麦、大豆、飼料作物、ソサイ等の畑作物を強制的に栽培させられた。
 途中、減反しない農家にはペナルティーを適用して減反面積を加算し、また減反をしない農家を村八分にして部落で圧力を加えるなど、差別待遇をした。その他、青刈りをして農民をいっそう苦しめた。全国各地では減反行政によって、農民の悲劇が起こった。
 ようやく政府も減反行政の限界を感じて、今度は減反をやめよう、余剰米も300万トンに達してコメ過剰問題の対策も限界にきたといって、その対策を農民個人にまかせようと考えている。減反をどうするか、農水省は対策を近々発表するそうだ。コメの消費が年々減少し、過剰米対策も限界がきたといっている。
 水田は水稲以外の他作物の選択はきわめて困難だ。東北のような湿田の多いところではエサ米を作り、政府が全面的に助成制度を作り、保護することが必要だと考える。


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