20020625

町長が平日に公費でゴルフ
許せない! 行政の失態

増岡 直樹


 私は、町の地域新聞の編集に携わっています。この地域新聞でも大きく取り上げたのですが、最近、連続して不祥事が新聞種になっています。この不祥事の張本人が、何と「ご主人様」である町長であります。全国でも似たようなことがあるのではないかと思い、ここに紹介します。
 ある温泉地での県町村会研修会の翌日、町長があらかじめゴルフバッグを積載した公用車で秘書兼運転手を伴ってゴルフに行ったというのです。町県民税、固定資産税、上下水道料、介護保険、国民健康保険などの値上げにあえいでいる町民の苦しみをよそに、理由は何であれ「公費で平日にゴルフプレー」では、新聞ざたになるのも当然のことであります。
 バブルで踊った20年前なら許されたかもしれませんが、1部の超大企業と外資系企業を除く圧倒的多数の中小企業、中小商店がドミノ式に倒産し、リストラに継ぐリストラでハローワーク(職安)が失業者であふれ、毎年、生活苦から3万人もの自殺者が出る今日においては、絶対に許されるべき行為ではありません。いかなる弁解の一言も、町民は許しません。

痛みを要求する資格なし
 私はゴルフは素晴らしい健康維持の手段でもあるし、他の市町村長と親しく情報交換のために交流することも町政を行う上で大いに結構なことだと思います。問題は、町の「主人」が「専属運転手付きの公用車に乗ってゴルフを公費」でやりながら、町職員に経費の節減を求め、町民に痛みを求めることを平気でする態度そのものにあります。こんな態度の町長に心から従う職員がいるでしょうか。「ふざけんなコノヤロー」が町民の気持ちでしょう。

請求漏れをどうするのか
 案の定、たるみ切った町長の態度が職員に伝染している事実が先刻、またまた新聞種になりました。460万円にものぼる「国民健康保険事業の県補助金」の請求が漏れていることが新聞に報道されました。新聞によると昨年末までに請求すべき補助金が県に請求されておらず、県から再三指摘されていたにもかかわらず適切な処置を怠り、すでに受領資格を失ったそうです。これが事実であるとすれば最高責任者の町長は町民に対しばく大な損害を与えたことになります。
 町民の毎年支払っている国民健康保険料は驚くほどの高額であり、滞納者が続出している現状です。高額の保険料支払いに耐えている町民の気持ちを無視した行政の失態を町民は絶対に許しません。
 このような不祥事の連発にも反省なき町長は害悪そのものです。また、問題はこれだけにとどまりません。町長を取りかえ、多くの町民と連携しながら、町民の立場に立った新しい町政をつくっていくしかありません。地域新聞を通じて、町政の暴露に一役買っていきたいと思っています。  さて、今度は良い話で新聞種になりたいものですね。