20011215

「JRなんか見返してやれ」

体こわし退職させられた友人 無念の涙をポロポロと

国労組合員・丸岡 和也


 皆さんお元気ですか。久しぶりに近況を報告します。
 最近、私の友人が退職に追い込まれました。彼は、半年前、他職場へ強制配転となり、慣れない仕事などで体をこわし、診断書を会社に提出して配置転換を求めていました。しかし、要求は聞き入れられず、やむなく友人は辞表を出して退職してしまいました。
 辞表を出した日、そこの職場の人が携帯電話で私に、「Aさんが辞表を出した」と知らせてくれました。私はびっくりして、すぐAさんに電話して、次の日の夕方、一杯飲みながら話を聞きました。
 彼は「体が悪くなって、いまの慣れない仕事続けることができなくなった。がんばっている国労の仲間にはたいへん申し訳ない」と言って、ポロポロと涙を流しました。
 私は1人の人間をボロボロにし、年老いた親をかかえたAさんを退職へと追い込んだJRに怒りを覚え、彼に「JRなんか見返してやれ」と言って、元気づけました。彼は退職金の割り増しも手にすることなく、職場を去りました。この就職難の世に身を放り出さざるえなかった彼が、とてもふびんでなりませんでした。
 私の職場の仲間が言いました。「丸岡、あいつのかたきをとってやれよ」と。
 今、職場の国労の仲間たちは、ほんとうに厳しいところに追い込まれています。多くの役員、活動家が脱退したり、他へ配転させられました。そして、私のまわりには活動家でない組合員が多く残っています。彼らは日常的に会社の「脱退工作」と差別的な待遇に、じっと耐えています。
 彼らは会社にも組合にも不満をもっています。私は彼らのためにはすべてを投げ出してもいいと思っています。だから、組合員から「管理者から脱退についてこんなことを言われた」と聞くと、すぐその管理者に対し、「一言忠告」します。
 先日、成績を査定した結果の個人面談が行われました。面談後の仲間たちの話を聞くと、どうもひどいことを言われているようだったので、全員に調査用紙を配り書いてもらいました。それによると、「あなたの評価は5段階で1とか2」と言われたり、「あなたは給料をもらい過ぎ」とか、とてもひどいことを言われていることが分かりました。また、評価基準のデタラメさが明らかになりましたので、早速上部機関にあげました。私はこの職場をどうするのか考えながら、1日1日を過ごしています。
 私が働いている職場は、差別的に見られている部署です。退職寸前の人や他労組の人といっしょに仕事をしています。この間、同じ職場の人たちが、私を「班長にしてほしい」と管理者に頼んでいます。しかし、会社の方針では国労では班長になれないのです。だから、国労で班長をしている人は1人もいません。
 私は内心とてもうれしく思いました。なぜなら私は共産党によって、職場で「人殺し集団」とか「ポル・ポト派」とか、いわれのないレッテルを張られてきました。しかし、私は「人民のために闘う」という信念をもって、長期にわたり組合役員もやらせてもらっているし、代議員選挙でも高い得票を得るようになりました。また、最近もいくつかの「派」から推薦され、上部の代議員にも推されました。
 私の職場も大合理化攻撃がかけられようとしていますし、社宅も来年4月から6倍に値上げされます。家賃がいっぺんに6万円くらいになるのです。まだ子供が学校に行っているので、生活はとてもたいへんです。当然、私の小遣いと食費にはね返ります。
 私たちの真価が問われる時が来たと思っています。「人民のために」という基本から離れないように、がんばっていきたいと思っています。

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