20011125

市民団体と労組が共同行動
青空の下、元気にデモ行進

「米軍はアジアから出て行け」

神奈川・南田 幸治


 好天に恵まれた十一月十八日、厚木基地撤去と米軍のアフガン報復中止を求める集会に参加しました。駅の改札口は、集会参加者で混雑していました。「平和を願う人はたくさんいるんだ」と、足取りも軽く公園に向かいました。
 公園は労働組合の旗が林立し、参加者であふれていました。以前、地域で共同行動を取り組んだ時お世話になった労組役員のAさんの顔が見えました。「久しぶりですね」と声をかけると、「今日の動員は組合員の関心も高く、みんな協力的ですよ」と、うれしそうに話してくれました。
 主催者あいさつが済み、いよいよデモ行進です。デモコースは基地を包囲するように南北二手に分かれ、引地台公園に向かいます。私たちは八キロの「健脚コース」に参加しました。程なく厚木基地の正面ゲートにさしかかると、デモ隊は基地に向かって「違法な爆音を止めろ!」「米軍は厚木から出ていけ!」と怒りの声をぶつけました。
 正面ゲートを過ぎると住宅街が続きます。基地と密接する住宅街で、爆音騒音に苦しむ人びとに思いを寄せ、シュプレヒコールにひときわ力が入りました。家から手を振ってこたえてくれる人もいて、デモ隊も元気が出たように思いました。
 引地台公園に到着すると、若い人たちの元気な音楽が飛び込んできました。公園の広場を囲むように各団体の模擬店が並び、その一角に国民連合の模擬店も見えました。会員がなれた手つきでおでん、コーヒーを販売しています。私たちもおでんを食べ、歓談しながら一服しました。コーヒー入れを手伝っていると、会員がつぎつぎとやってきて、狭いテーブルはいっぱいです。また、会員の厚木爆同の人が差し入れを持って激励に来てくれました。
舞台では、音楽の合い間をぬって各団体のあいさつが続きます。ひときわ元気な韓国の反基地闘争を闘っている「梅香里」のメンバーが「米軍基地撤去をめざして、何百年かかっても座り込み闘争をつづける!」「アジアから米軍基地を撤去させるため共に闘おう!」と呼びかけ、「韓国式シュプレヒコール」を繰り広げました。
 沖縄平和運動センター代表は「自衛隊の派兵に反対してハンストで闘う」と連帯のあいさつが続くと、会場からは一段と大きな拍手が起きました。会場では、米軍機のすさまじい爆音の模擬体験をしました。録音したのが基地のすぐ側だったのでしょう。それはデモの途中で聞いた爆音よりずっと迫力がありました。横須賀に空母が入港するたび、こんな騒音に悩まされている住民の苦しみを、何一つ省みない米軍と日本政府に対して怒りをおぼえました。
小泉政権が、「テロ特措法」などで自衛隊の海外派兵に道を切りひらき、多くの国民が不安と怒りを感じています。野党の追及もいまいちで迫力不足、そうした怒りが今日の集会を盛り上げているのだと思いました。労働組合と市民団体が手をつないで、共同行動に取り組んで大きな盛り上がりをつくり、反基地闘争が広く根を張っていく。そんな手ごたえを感じて青空を見つめながら、仲間と帰路につきました。

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