20010715

暴行事件で米総領事館へ抗議

横柄な態度に悔し涙

大学生 安尾 清史


 さる七月二日、米軍兵士の女性暴行事件に対する大阪・米国総領事館への抗議行動に参加した。
 沖縄問題の学習会をいっしょにやっている人から誘われ、参加した。米兵に対する怒りもあるが、何にもまして、この手の事件を放置している日本政府に意見を言ってやりたかったが、あまり深く考えず、誘われるまま米総領事館へ行った。
 朝、駅に集合する。いつもよりかなり早く起きたので、とにかく眠い。電車の中では、その場のことに関していろいろと話題にする。抗議行動は初めてという人が多く、初めてではない私は少し得意げに「私服警官に聞かれるので、領事館前ではニックネームで呼び合うこと」などと話した。眠気も覚め、皆だんだんと気分が盛り上がる。変に緊張して顔が青くなっている者もいたりする。
 米国領事館前に集合。警察の「カマボコ」があるので、すぐに場所がわかった。大学生や沖縄出身者、二世・三世の社会人の方などが三十人近く集まった。来ると約束していた知人・友人が四人ほど寝坊して不参加!
 はじめに、抗議行動に理解のある弁護士さんの事務所に行き、抗議行動の打ち合わせをし、弁護士さんから法的な注意をもらう。そして再び総領事館前に集まる。代表者が「領事に会いたい」と申し入れるが、かたくなに断られる。しかたないので、抗議文を読み上げて代理のガードマンに手渡し、シュプレヒコールを上げる。
 私服警官や機動隊員の数は思ったほど多くなかったのだが、ガードマンが非常に官僚的で横柄でかなりムカツク。いっしょに参加した女子大生は「同じ日本人にこんなに侮辱的な態度をとるなんて情けない」と、悔し涙を流していた。
 おまけにもう一人のガードマンは、サングラスとチョビヒゲ、腰に謎の皮製のホルダー(携帯電話を入れる?)と、西部劇の保安官か米国のポリスマンを気取った格好。後で皆で「あの人、親米派なんでしょうね…」「そんな上等なモンじゃなくて、ただの米国人モドキだよ」「えっ、あの人、米国人じゃなかったの?」とかなり話題をさらっていた。
 終わった後、いろいろな意見や感想があったが、誰一人として「参加して後悔している」という人はなく、むしろ「もっと続けなくちゃ!」と元気になっていた。自分が社会にどのようにかかわるか、真剣に考え出していた。
 「闘いは人の認識を変える」ことを実感した一日だった。寝坊したり、他の用事を優先させて来なかった人は、皆ひどく後悔していたようだ。迷ったときには行動するべきだと思った。「これからも継続して行動しよう!」これが皆で一致したことだ。

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