20010705

失業者の声


 戦後最悪の失業率が続く中で、労働党神奈川県委員会は、失業者の要求を掲げて闘うために、失業者へのアンケート活動を行っている。県委員会には切実な声や要求が多数寄せられている。その一部を紹介する。(アンケート項目は、性別、年齢、前職の産業、前職の種類、失業の理由、失業期間、意見の順)

男性・五十歳代・製造業・現場作業・解雇・一年以上
 年齢関係なくどの職業でも採用してもらいたい。私は解雇されまして失業保険をもらいましたが、給付期限が切れます。次の就職が見つかるまで、給付してもらいたい。

女性・三十歳代・サービス業・その他(専門職)・自己都合退職・六カ月ー一年未満
 専門職なので仕事はないわけではない。しかし、当然のことながら募集している会社は、リストラで人員が少なくなり忙しすぎるところばかり。就職すれば家庭と両立は無理だし、以前のように体をこわしかねない。夫もこのご時世でどうなるかわからないし、老後を考えれば、これまでの経験を生かし、働きたいのだが、残業と家庭を捨てることを覚悟しないといけない。今の日本の職場状況は、「辞めても地獄、辞めぬも地獄」で、リストラの進んだ社内でギリギリの状態で働かされている社員は本当に多い。もう少し、給与が減っても、残業なく、家庭生活もでき、老後も安心して長く働けるような「ワークシェアリング」化を進めてほしい。せっかく能力ある女性がフルタイムで働くことの難しさで、社会にでられずにいる。そういう人はまわりにとても多いです。

女性・五十歳代・製造業・事務職・解雇・三カ月未満
 まさか、自分が解雇されるとは夢にも思いませんでした。自分が若い頃は、学校を卒業と同時に就職先が必ずありましたが、今の若い人は学校でても就職できず、不愛想な時代です。景気が良くなることを祈らずに入られません。

女性・五十歳代・サービス業・現場作業・倒産
 第一に、求人の年齢の偏りがあり、年齢によって賃金が安い(足元を見ているよう)。女も俗に3Kである。なんでも税金。消費税を五%もとっているのに。税金のダウンを望む。

男性・六十歳以上・教員・管理職・定年・一年以上
 仕事が第一にない。すべて税金の取りすぎだ。

女性・三十歳代・運輸通信業・管理職・自己都合退職・六カ月ー一年未満
 就職先がなかなか見つからない。年齢制限が多すぎる。気軽に受けることのできる訓練所があればと思う。

男性・五十歳代・建設業・事務職・自己都合退職・三カ月未満
 給付金が六カ月の平均の六〇%はきつい。ボーナスが含まれていないので四〇%程度になってしまう。

女性・二十歳代・サービス業・事務職・自己都合退職・六カ月ー一年未満
 育児をしながら働きたいと思っていますが、保育園などが少ないと思います。

女性・二十歳代・サービス業・事務職・自己都合退職・一年以上
 生保の倒産で保険額が減少した。年金が減額され意味がない。首相を国民投票にして欲しい。景気、どうして回復しないのか。

女性・三十歳代・サービス業(看護婦)・主人の転勤・六カ月ー一年未満
 一日も早く浮浪者がなくなる社会になってほしい。

女性・三十歳代・コンピュータ関連・自己都合退職・三カ月未満
 子育てと仕事を両立できる企業努力を制度として確立して欲しい(会社合併により勤務時間短縮制度がなくなったため子育てが無理になって退職に追い込まれた)。勤務時間が長いと仕事と子供、どちらをとるの選択を自分でしなければならない。やはり子供との時間が大事。子供を持つと精神的に満たされても世間では何のメリットもない。もっと子供を持つメリットを増やしてほしい。子供は世の財産なのだから。

女性・六十歳以上・製造業・現場作業・倒産・三カ月未満
 もっと世の中が明るく、仕事がたくさんできることです。みな仕事がなくて困っている。

男性・五十歳代・製造業・管理職・自己都合退職(希望退職)・三カ月未満
 いったいこれまでの労働運動は何だったのか。あっという間に「成果主義」という思想に、築き上げてきた労働者の権利はすべて抹殺され、職場には労働者の権利などなくなっている。サービス残業、賃下げ、資本の言いなりになっている。組合に絶望し管理職になったが、これ以上部下を苦しめる立場はつらく、自ら退職した。

男性・四十歳代・サービス業・管理職・自己都合退職(業況不況のため)・六カ月ー一年未満
 将来的な展望がもてない。子供が大きくなって教育費がかかり、困っている。

男性・四十歳代・サービス業・管理職・自己都合退職・六カ月ー一年未満
 生活に困窮しているのに、その税金で自分より良い暮らしをしている役人は許せない。個人的には革命を起こしたいくらいだ(理性で押さえている)。

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