20010605

鍛えられる労働組合
「成績上げねばクビだ!」

パート部会でも怒り噴出

食品会社労組役員 原田 美智雄


 私の職場では、二月に人事異動とパート職員の契約更改がありました。とてもひどい内容で、みんなが頭にきています。
 この中でまず目につくのは、営業部への大量の人事異動です。営業部では、売り上げを上げるために戸別訪問して顧客を拡大しますが、拡大目標もハードなものです。
 この仕事に、ずっと倉庫業務を担当していた五十九歳(定年は六十歳)の女性や、二十年間事務をしていた五十六歳の男性などが回されました。労組はこの人たちに事情を聞きましたが、二人とも定年までの残り勤続期間が短いので、ガマンして働くということでした。
 しかし、男性のほうは四日間行って、「体力的にもとてもできない」と休んでしまいました。労組で対応を協議しています。この二人のほかに拡大業務への異動自体を拒否している労組員が三人います。労組を通して人事部と交渉しています。
 パート職員に対しては、これまで一年契約だった二人が突然「来年は半年契約で、成績がよくなかったら辞めてもらう」と言われました。労組の抗議で一年契約に戻りましたが、直接の上司(面接した者)の無知のため、依然として拡大目標に届かなかったら自己都合で辞めてもらうと言っています。
 この二人のパート職員(女性)はともに十年以上の勤続で、これまでは企業向けの営業でしたが、来年度は戸別訪問への仕事の変更を求められています(目標は十二時間で一件の拡大です)。
 この問題で昨日、労組のパート部会の拡大執行委員会を開きました。ほかのセンターのパート職員も出席し、「絶対に辞めるな」「会社の体質はおかしい」などと、意見が出ました。
 この件は二人とも労組一任とし、個別センターの問題ではなく構造的問題として春闘のなかでも団交に参加し、職場の問題点を訴えていくことを確認しました。
 会社では配送業務をすべて別会社に業務委託(下請け)したり、子会社をつくってそこに配送を委託するということをやってきました。いわゆるアウトソーシングです。もちろん委託先の労働条件はひどいものです。
 今後もさまざまな攻撃が経営からあるでしょうが、労働組合は鍛えられて強くなっていくと思っていますし、そのためには幹部がしっかりしなければ、と思っています。

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