20010225

短期のバイトで食いつなぐ

訓練校出ても仕事なし

失業者 戸部 雅美


 私は現在も失業中の身です。勤めていた職場を辞めてから、もう二年が過ぎました。通勤距離もかなりあって、通うだけでひと仕事したような毎日でしたが、比較的安定した職場であり、将来のことを考えれば、よいところに就職できたと思っていました。
 しかし、給料も含めた労働条件は、労働組合もなく福利厚生面でもよいものではありませんでした。経営者自身が、労働者を使い捨てにするような考えをもっていて、職場の人間関係も当然、ぎすぎすした面があり、当時何人かの入れ換わりもあって、私自身もこの際だからと退職しました。
 当時は、半年ぐらいはゆっくりして、それから職探しをすれば何とかなるぐらいに考えていましたが、今から思うと甘い考えでした。いざ職探しを始めると、希望するような職場は簡単に見つかりません。それでもつてを頼ればどこかあるだろうとも、考えていましたが、どこも厳しく、ありません。
 結局、短期のアルバイトで、何とか食いつないできましたが、将来を考えると不安です。職安にもずっと通ってきましたが、なかなか思うようなところはありません。
 振り返ってみると、職安に通う人の数もまったく減っていません。職安に通う常連になると、何人か顔見知りもでき、二年たっても出くわす人がいます。それだけ厳しい現実が続いていると思います。
 私自身は、現在は職業訓練校に通っています。この制度は政府の雇用対策の一貫で、就職機会を得るために、技術的な養成をする学校に通うことで、その期間は一定の賃金保障が得られるものです。パソコンなど、かなり広い職種にわたる養成講座がありますが、ここに通ったからといって、就職保障があるかといえば、まったくありません。通い始めた最初に日に、講師からそのことは言明されました。いってみれば何カ月間は学校に通うことで手当はもらえますが、先の保障はまったくないというものです。
 依然として失業率は高く、情報技術(IT)など新たな雇用創出と政府はいっていますが、現実はとてもそんな雇用機会は多くの人には回ってこないのが実態です。