20001205


大学祭で米軍基地展を開催

沖縄考えるきっかけに

大学生 宮里 勇


 十一月中旬の二日間、学園祭で「沖縄の米軍基地問題展示会」を開催しました。主催は、沖縄出身者を中心に基地問題の学習会をしているメンバー約十人です。有志で勉強会をしてきましたが、沖縄の現状を一般の学生にも広く知ってもらう必要があると考え、学園祭で展示会を開催することにしました。
 展示物は模造紙に文章と写真、グラフなどを用いて自分たちで作成しました。まず、沖縄本島の米軍基地の分布図、米軍施設面積・施設数・軍関係者数など基本的なデータを展示。また、米軍がブルドーザーで農地を敷きならしている写真と共に「米軍基地形成史」を展示。
 さらに、騒音被害・米軍の事件・事故、沖縄の経済構造、普天間移設問題の経緯、嘉手納基地包囲行動を写真・新聞記事と共に展示しました。また、基地に隣接する普天間第二小学校の卒業生を描いたNHKのTV番組の上映も行いました。
 二日間で約百人の参観者があり、八割がアンケートに答えてくれました。感想では「沖縄本島、特に嘉手納町に占める米軍基地の広大さが衝撃」「軍隊が常に生活のそばにあるということが大変な苦痛だろうと思った」「人ごとのように考えていたが、現在の問題として身近に感じられた」「基地反対を主張しにくい経済構造で、政府がそれを利用しているのは汚い」「メンバーの人が人間の鎖に実際に参加したのが印象的」「日米政府の責任が大きいと思う。これから考えてみたい」などがありました。
 また、「ベトナム戦争と沖縄の関係を取り上げたらどうか」という提案もあり、今後の企画では米軍が存在することで加害者側にされた沖縄についても取り上げてみたいと思います。 
 「沖縄の現状を知らせ、考えるきっかけをつくる」という今回の目的は、ほぼ達成されたと思います。メンバーも「やってよかった」とか「来年はもっといい企画をしたい」など意欲的な意見もあり、大きく来年につながるものとなりました。


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