20000805


つぎは厚木基地包囲を

神奈川・広岡 万里子


 真夏の太陽が照りつける中を、大和市引地台公園に向かう。久しぶりの野外での集会とデモへの参加に気分が高揚する。中央の舞台では「平和フェスティバル」が行われ、なつかしい「がんばろう」や「沖縄を返せ」が響いてくる。沖縄の大工哲弘さんの歌声だ。大工さん風にアレンジしてあるが、心に響きわたり、思わず私の口からも歌詞がこぼれてくる。何年もの昔、仲間たちと歌った歌だ。
 突然、飛行機の爆音が歌声をかき消す。怒りに震える。タッチアンドゴウのときはもっとすごいごう音が、夜間も続けられるという。この瞬間にしかここにいない私でも、この爆音にこれだけの不快感といらだちと怒りを感じるのだからと、厚木基地周辺の人たちの置かれている状況を思う。
 出店を手伝いジュ−スの販売をしていると、昔の仲間に会う。集会での一つの楽しみでもある。いつかまた、手をつなげる日をつくりあげねばと、強く感じさせられる瞬間だ。
 今日の集会参加者3700人の一人ひとりが5人に呼びかければ、この厚木基地も人間の鎖で包囲できる。次の機会にはと強く思う。集会後、基地の横を通るコ−スのデモに参加する。ものすごい爆音と砂煙を上げて飛び立つ飛行機をフェンス越しに何度も目撃する。新たな怒りが込み上げる。フェンスに抗議の赤や黄色のリボンを何本も結ぶ。結んでも結んでもまた怒りが込み上げる。平和な21世紀を子供たちに残すために、さぁもう少しがんばっていこう。
 


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