20000705


学生、教職員、市民が集会

朝鮮戦争50年を記念して


 「『日の丸』が日本社会にもたらすもの」と題した講演会が六月二十四日、東京・一橋大学構内で開催された。この講演会は、国旗・国歌法に反対して闘っている一橋大学の学生や教職員、市民などがつくった「もう一度『日の丸』を考える連続講座実行委員会」の主催で行われたもの。昨年度まで同大で教授をつとめていた田中宏氏(龍谷大学講師)が講演した。
 田中氏は「多くの滞日外国人がこの日本社会で生活しているにもかかわらず日の丸を強制的に持ち込み『日本人』として同一化させることは許されない」とし、「こういう感覚は第二次大戦はおろか日清、日露戦争当時の感覚そのままだ」と自民党・文部省の策動を痛烈に批判した。
 また、「石原都知事の『三国人』発言にみられるような排外主義的な動きが、日本人と滞日外国人との間に亀裂をもち込んでいる」とし、「日の丸・君が代の強制に反対することは滞日外国人との共生社会をつくるうえでも必要である」と結んだ。
 講演会が行われた一橋大学では、最近小渕前首相葬儀への弔旗の掲揚を大学当局が強行しようとしたり、同大学がある国立市では産経新聞が、日の丸・君が代強制に反対する市民・学生・児童を攻撃する異常ともいえるキャンペーンを展開した。
 市内には右翼が六十台もの街宣車を走らせ、市民・児童に対する恫喝(どうかつ)を行い、小学校が休校にもなっている。自民党も国会質問のなかで国立に対する攻撃を行っている。
 そうしたなかで本集会は日の丸・君が代強制に反対し、右翼・反動勢力の攻撃に立ち向かっている多くの市民・学生の本格的な運動の広がりをみせたものであった。 


Copyright(C) The Workers' Press 1996-2000