20000625


男女雇用機会均等法って?

「お茶くみ」に怒りフツフツ

看護婦 塚本 幸


 昨年の四月に男女雇用機会均等法が改正されました。改正後一年が経過しましたが、皆さんの職場では何か変化はありましたか?
 また今年は国連「女性二〇〇〇年会議」が開催されました。ここでは「男女平等の実現」のために、十二項目の討議がなされました。
 私の職場は医療現場なので、さして職場での採用や配置、昇進といった男女の不平等性は感じたことがありません。しかし、「お茶くみ」に関しては言いたいことがあります。
 私は現在、手術室勤務をしていますが、昼休みになぜ男性(医者である)にせかせかとお昼の準備をしてあげ、お茶までついであげなければならないのか、また片付けもこちらでしなければならないのか、フツフツと怒りが込み上げてきます。
 実際にそれを行うのは四十代から五十代の看護婦なのですが、同じ現場で医者ともチームを組んで働いているのに、なぜそんなことをするのか分かりません。「先生は疲れているから」との理由らしい。同僚にプリプリと私が怒っていると「まあ、まあ」と医者になだめられる。しかし、その後医者が片付けをするかといえばそうでもない。「ちゃんと片付けてよね」と言えば、片付ける医者もいるが、無視していなくなる医者もいる。
 お茶くみぐらいでなぜこんなに腹が立つかといえば、男女雇用機会均等法が改正され、お茶くみなどの問題が大きく取り上げられてきたからです。にもかかわらず、封建社会が根付いた医療現場では、やはり看護婦までも「お医者さま」なのである。「江戸の鎖国時代じゃあるまいし」と思うほど、世の中の動きと隔離されているように思います。
 これは私の職場の出来事ですが、なかなか男女平等は難しいことのように思えます。新聞の記事をみても毎日一〜三例の女性に関する問題がみられます。日本の社会に封建社会というものがしっかり根付いているように思えます。
 しかし男性の意識はもちろん、女性である自分自身がしっかりと意識改革をしなくては、いつまでもこの問題は解決しないのではないでしょうか。男女の関係が封建社会みたいだと考えているのは、私だけでしょうか……。 


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