20000215


小渕首相の施政演説
民に厳しく、支配者に優しく?

桜田 弘


 皆さん。小渕首相の施政方針演説を読みましたか? まだの人はぜひご一読をお勧めします。特に今はやっているインフルエンザで弱っている方には効き目があること請け合います。
 「何言ってんだ! このおっさん!」頭に来ることこの上なし。読めば読むほどムラムラと力がわき上がってきます。これで悪質なインフルエンザもどこへやら、というわけです。読んでない方に少しだけ紹介しましょう。
 「子どもは大人社会を見ながら育ちます。まず大人自らが、倫理やモラルに普段から注意しなければなりません」 (ちょっとムラッときましたか?)
 「必要なときは先生も親もきちんと子どもをしかる、悪いことをしている子どもがいたら、よその子どもでもいさめてあげる、そのような社会をつくり上げなければならないと考えるものであります」
 (サァどうです? 首相の施政方針演説ですよ! 世も末ジャァ〜)
 「私は、司馬遼太郎氏の『二十一世紀に生きる君たちへ』を読むたびに、強い感動を覚えます。その中で若い人たちに対し、自己の確立―自分に厳しく、相手にやさしく、率直で賢い自己の確立を呼びかけ、また、助け合い、いたわりの気持ちの大切さを訴えています。これをあらためて心に刻み、私は内閣の最重要課題として教育改革に全力で取り組むことをお誓いするものであります」だと!
 (ムラムラきましたか? 支配者にやさしく、国民に厳しくじゃなかったの。助け合い、いたわりの気持ちじゃなく弱肉強食の精神じゃないの!)
 「経済再生内閣…時折ほのかな明るさが見えるところまでたどり着いたように思います」「大事なことは嘆き続けることではなく、一歩を力強く踏み出すことであります」
 (アァァァ〜こんなやつに国の進路を任せられるか?)
 「このサミットは絶対に成功させなければなりません。わが国が国際社会で果たすことを求められている大きな役割は、すべてこのサミットの成功の上に積み上げられると信じるからであります」
 (お前、サミットまでもつのか?)
 皆さん。まだまだ盛りだくさんですよ。あとは独習を。きちんと敵のネライも見抜いておこう。鋭気を養い、ガンバロー! 


Copyright(C) The Workers' Press 1996-2000